任天堂の中間決算、Switch 2は649万台・ソフト2,449万本
任天堂は2026年11月5日、2027年3月期の第2四半期(中間期。2026年4月〜9月)の決算を発表しました。Nintendo Switch 2のハード販売台数は前年同期より減りましたが、ソフトの販売本数は伸び、営業利益は前年同期比49.1%増の2,165億円になりました。通期の業績予想と、ハード・ソフトの年間販売予想は据え置きでしたが、配当の予想は修正されました。
売上は12.1%減、営業利益は49.1%増
決算短信によると、中間期の売上高は9,660億円(前年同期比12.1%減)、営業利益は2,165億円(同49.1%増)、経常利益は3,006億円(同27.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は2,209億円(同11.0%増)でした。売上は減ったのに利益が増えた背景として、資料には次の点が挙げられています。
- ハード販売の減少で売上は減ったものの、ソフトの売上が売上高に占める割合が上がり、関税の還付も受けたことで、売上総利益率が36.2%から50.4%に上がった。
- 米国IEEPAに基づく関税の還付を第1四半期に受け、約3億USドルを売上原価から差し引いた。
- 円安の進行。営業利益段階での為替の影響額は約+222億円と説明されている。
決算説明資料には、還付の対象になった関税は、主に販売価格に転嫁せず任天堂が負担していたものだと書かれています。
Switch 2は649万台、ソフトは2,449万本
中間期のハード販売台数(セルイン。任天堂グループからグループ外への販売)は、Nintendo Switch 2が649万台(前年同期比37.4%減)、Nintendo Switchが127万台(同32.7%減)でした。累計ではSwitch 2が2,635万台、Switchが1億5,720万台です。
ソフトの販売本数は、Switch 2向けが2,449万本(同18.8%増)、Switch向けが6,573万本(同6.8%増)で、どちらも前年同期を上回りました。Switch 2ではSwitchのソフトも遊べるため、前期以前に出たSwitch向けタイトルも安定して売れたと、任天堂は説明しています。
主なタイトルの販売本数と日本/海外の内訳
決算短信と説明資料で名前が挙がった、当中間期の主なタイトルは次のとおりです(全世界の販売本数。ハード等への同梱分を含みます)。
- 『トモダチコレクション わくわく生活』(Switch。4月発売):881万本
- 『リズム天国 ミラクルスターズ』(Switch。7月発売):289万本
- 『スプラトゥーン レイダース』(Switch 2。7月発売):242万本
- 『マリオカート ワールド』(Switch 2。前期発売):178万本(累計1,648万本)
- 『ファイアーエムブレム 万紫千紅』(Switch 2。9月発売):134万本
- 『Star Fox』(Switch 2。6月発売):117万本
- 『ぽこ あ ポケモン』(Switch 2。前期発売):163万本(累計404万本。国内は株式会社ポケモンの発売のため、任天堂の数字は海外分のみ)
説明資料の内訳では、『トモダチコレクション わくわく生活』は日本が282万本、海外が600万本です。『リズム天国 ミラクルスターズ』は日本が213万本、海外が77万本で、日本での売れ行きが目立ちます。『ファイアーエムブレム 万紫千紅』は日本が42万本、海外が92万本でした。
通期予想は据え置き、配当予想は修正
2027年3月期の通期予想は、売上高2兆500億円(前期比11.4%減)、営業利益3,700億円(同2.7%増)のままです。経常利益は4,300億円(同20.7%減)、純利益は3,100億円(同26.9%減)の予想です。販売数量は、Switch 2がハード1,650万台、ソフト6,000万本、Switchがハード200万台、ソフト1億500万本で、ソフトの予想はいずれもハード等への同梱分を含みません(中間期の実績には同梱分を含み、Switch 2ソフトで約105万本、Switchソフトで約40万本です)。前提為替レートは1ドル150円、1ユーロ175円です。メモリを中心とする部材価格の高騰や関税の支払いなどによる原価への影響として、約1,000億円を織り込んでいるとも書かれています。
下半期の材料として、決算短信は、10月に発売した「Nintendo Switch 2 ゼルダの伝説 40周年 アニバーサリーエディション」と『Nintendo Switch Sports Resort』、11月発売の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』、2027年1月発売予定の『メトロイド ラヴェナス』を挙げています。配当は、中間配当が1株76円(前年同期は42円)、期末配当の予想が86円で、年間予想は162円(前期実績は219円)です。配当予想は、この日の発表で修正されています。
増益の中身をどう読むか
今回の増益は、ソフトの比率が上がったという事業の中身の変化に、関税の還付(約3億USドル)と円安という外からの要因が重なった結果だと考えます。還付額を期中平均レート(1ドル159.29円)で単純に円に換算すると約480億円で(筆者の試算)、営業利益の増加額約714億円のかなりの部分にあたります。49.1%増という数字だけで、稼ぐ力の伸びを測るのは早いと見ています。
一方で、Switch 2のハードは前年同期比37.4%減でも、ソフトは18.8%増えました。発売直後の需要が一巡したあとも、ソフトが売れ続けるかという点では、手応えのある半期だったと考えます。通期予想の営業利益3,700億円から中間期の2,165億円を引くと、下半期は約1,535億円で、前期の下半期(約2,150億円)より低い見込みです(筆者の試算)。ハード・ソフトの予想を据え置いたまま、年末の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や2027年1月の『メトロイド ラヴェナス』などの新作で、数量をどこまで積み上げられるかが見どころです。価格や在庫は、任天堂の公式ストアなどで最新の案内を確認してください。
出典
- 任天堂 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026年11月5日)
- 任天堂 2027年3月期第2四半期 決算説明資料(2026年11月5日)
- 4Gamer.net「任天堂,2027年3月期第2四半期(中間期)決算を発表。「ファイアーエムブレム 万紫千紅」の累計販売本数は134万本,「リズム天国 ミラクルスターズ」は289万本に」
2026年11月5日時点の情報です。
参考: www.nintendo.co.jp / www.nintendo.co.jp / www.4gamer.net