ベヨネッタ3 のキービジュアル

ベヨネッタ3の評価・レビュー【口コミ・評判】魔獣バトルの爽快感とストーリーの賛否

『ベヨネッタ3』は、2022年10月28日に任天堂から発売された Nintendo Switch 用のアクションゲームです。開発はプラチナゲームズ。あらゆる文明が破壊された世界での死闘と、ベヨネッタの頭に届いた「力を貸してくれ」という少女の声から始まり、いくつもの並行世界を巡っていく物語で、CERO は D(17歳以上対象)です。

口コミや評判をひと言でまとめるなら、「アクションの爽快感はシリーズ最高、ただし物語の展開には賛否あり」という作品です。巨大な魔獣を直接操って戦う新システムは高く評価されている一方で、新キャラクターの操作感や終盤のストーリーには、ファンの間でも意見が割れています。この記事では、Metacritic、ファミ通のクロスレビュー、国内のレビュー記事、開発者インタビュー映像の内容から、評判を整理しました。

※2026年11月5日時点の情報です。Nintendo Switch 専用ソフトで PC 版は発売されていないため、Steam のレビューは存在しません。

ベヨネッタ3のメタスコアとユーザー評価

Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは86点で、批評家レビューは125件でした(「全機種」欄には131件という表示もあり、本記事では125件を採用しています)。内訳は肯定的110件(88%)、賛否15件(12%)、否定的0件です。

ユーザースコアは7.8点(909件)で、肯定的636件(70%)、賛否151件(17%)、否定的122件(13%)でした。批評家の評価に比べると、ユーザーの評価は少し低めで、否定的な評価も1割を超えています。熱心なファンが多いシリーズだからこそ、期待とのずれが点数に表れやすいのだと思います。

海外メディアのレビュー・評価

Metacritic に掲載されているレビューから6つを選び、翻訳・要約しました。

Nintendo Life 100点

混沌ぶりをさらに強め、戦闘を改良し、ステージ構成を磨き上げたうえで、新しい仕組みを大量に加えた作品だと評価しています。

The Guardian 100点

荒っぽく、振り回されるような物語は万人向けではないと断りつつ、人生で最高のものは往々にしてそういうものだ、と満点を付けています。

Destructoid 100点

最初から最後まで、次に何が起きるのかまったく予想できなかったことを喜びとして書いています。

PC Games 90点

プラチナゲームズが本来の調子を取り戻し、近年でも屈指の派手でやりすぎなアクションを届けた、という評価です。

Player 2 83点

世界観には狂気じみた要素が多いものの、核にあるのは堅実な戦闘だとまとめています。

VGC 80点

プレイヤーを楽しませ続けようと走り続けるあまり、埋もれてしまうアイデアもあると指摘しつつ、ほかに代わりのないアクションだと評価しています。

満点のメディアでさえ「万人向けではない」と書いているのが、本作の性格をよく表しています。

国内での評価:ファミ通とレビュー記事

週刊ファミ通のクロスレビューは、9点・10点・9点・9点で平均9.2点でした。ボタンを押したときの爽快感とシリーズの世界観がうまくまとまっている点、初心者からやり込み派まで楽しめる丁寧な作り、大迫力の映像やサイドミッションの遊び心が評価されています。気になる点としては、巨大な魔獣を操る操作がやや重いこと、画面が忙しく何が起きているのか分かりにくいこと、急に始まる特殊なアクションパートに戸惑う人がいそうなことが挙げられていました。

価格.com マガジンの全クリレビューでは、標準の難易度でストーリークリアまで約15時間だったと書かれています。前作までは回復アイテムを使うと評価が下がりましたが、本作ではスコアに影響しなくなったため、アイテムを遠慮なく使って進めるのがよい、という解説もありました。

評価されている点

ビルの谷間で、ベヨネッタが召喚した巨大な魔獣が敵の怪物と組み合うバトル画面
画像: www.nintendo.com(公式)

魔獣を操る「デーモン・スレイブ」の迫力

本作最大の新要素が、髪に宿した魔力で巨大な魔獣を呼び出し、プレイヤーが直接操って戦う「デーモン・スレイブ」です。Game*Spark のレビューでは、これまでイベント演出で使われるだけだった魔獣を通常の戦闘で呼び出せるようになり、画面の半分を覆うほどの魔獣が敵を吹き飛ばす迫力が評価されていました。召喚中はベヨネッタ自身が動けないので、周りの小さな敵の攻撃を音で察知して避ける技術も求められます。

武器ごとに姿が変わる「デーモン・マスカレイド」

公式サイトによると、武器に宿った魔獣の魂の力で、ベヨネッタの姿と身体能力が変化します。蜘蛛のような姿になって壁を移動したり、両腕を翼に変えて空を飛んだり、高速で走り回ったりと、武器を持ち替えるだけで動きががらりと変わります。打撃と銃撃を組み合わせる「バレットアーツ」や、攻撃を紙一重でかわすと周囲の時間の流れが遅くなる「ウィッチタイム」といったおなじみの仕組みも健在です。

戦闘以外の遊びも詰め込まれている

Game*Spark のレビューでは、チャプターの合間のミニゲームや、大ボス戦での魔獣に乗ったシューティング、障害物をよける場面など、戦闘以外の遊びが多く飽きにくい点も挙げられていました。特定の技だけで敵を倒す課題ステージは、操作の練習にも役立つそうです。

アクションが苦手でも最後まで進める

ファミ通のレビューでは、回復アイテムで戦闘を乗り切れる手軽さと、上級者向けの難しいチャレンジ要素が両立している点が評価されていました。アイテムの使用で評価が下がらなくなったことで、腕前に自信がない人も物語を最後まで見届けやすくなっています。ストーリーをクリアすると、さらに難しいモードも遊べるようになります。

批判されている点

崩れた街中で、ベヨネッタが巨大な敵に向けて銃撃を放つバトル画面
画像: www.nintendo.com(公式)

新キャラクター「ヴィオラ」の操作が独特

本作では、ベヨネッタとは別の新キャラクターを操作する場面があります。Game*Spark のレビューによると、ヴィオラは武器と召喚を付け替えられず、魔術も未熟なため、ガードでウィッチタイムを発動するという独特の戦い方が必要です。価格.com マガジンのレビューでも、ベヨネッタ以外のキャラクターを操作する場面ではジャストタイミングの回避が求められ、難易度が高めだと書かれていました。アクセサリーで弱点を補えるとはいえ、慣れるまで戸惑う人は多いと思います。

ステージが広く、収集が作業になりやすい

エリアが広くなった分、収集アイテム集めや隠しチャレンジのためにステージを歩き回るのは骨が折れるという指摘もあります。Game*Spark のレビューでは、手がかりになる赤い光が分かりにくい点も挙げられていました。

2Dのミニゲームは好みが分かれる

価格.com マガジンのレビューでは、2D型のミニゲームは3Dの本編とまったく操作感が異なるため、好みが分かれる可能性があるとされていました。テンポよく戦い続けたい人にとっては、流れを止める要素に感じられるかもしれません。

なぜストーリーの評価が割れるのか

本作で最も意見が割れているのが、物語の展開です。Game*Spark のレビューでも、展開が賛否を呼んでいることが紹介されていました。並行世界を次々に巡る構成は、さまざまなベヨネッタに出会える楽しさがある一方、説明が少なく唐突に感じる場面もあります。シリーズを通してキャラクターに思い入れがある人ほど、終盤の展開への受け止め方が分かれやすいようです。

2023年5月にプラチナゲームズが公開した開発者インタビュー映像「Developer Diary」では、スーパーバイジングディレクターの神谷英樹氏が、プロジェクトの初期からストーリーの骨格があり、「破滅」というキーワードを軸にひび割れた「3」のロゴを作ったと語っています。ディレクターには、シリーズ3作目で宮田祐輔氏が抜てきされました。最初から描きたい結末が決まっていた物語だからこそ、受け入れられるかどうかがはっきり分かれた、と見ることもできそうです。

シリーズ未経験でも楽しめるか

公式サイトによると、ベヨネッタは光の力を操る「ルーメンの賢者」と、闇の力を操る「アンブラの魔女」の間に生まれた禁忌の子です。物語の舞台は、天使の住む天界、悪魔が棲む魔界、人間が暮らす混沌界(人間界)の三つの世界が影響し合って成り立っています。本作はこうした設定を前提に話が進むため、過去作を知っているほど人物の関係や小ネタに反応しやすいのは確かです。

ただし、アクションの面は先に紹介したとおり腕前を問わず進められる作りなので、操作で置いていかれる心配はあまりありません。物語の細かな背景が分からなくても、目の前の戦闘と演出だけで十分に楽しめるタイプの作品です。物語を深く味わいたい人は、Switch で遊べる『ベヨネッタ』『ベヨネッタ2』に触れてから始めるのも一つの手です。

Developer Diary では、リードアニメーターの山口孝明氏が、本作のテーマを「ダンス」に定めてからアニメーションに強くこだわったことも語られていました。チームのメンバーにベヨネッタらしさのイメージを聞いてまとめたところ、自然に踊りだすような雰囲気に行き着いたそうです。シリーズを知らない人でも、戦闘中の決めポーズや動きの一つひとつから、そのこだわりは十分に伝わってきます。

お茶の間でも遊べる「ナイーブエンジェルモード」

ベヨネッタシリーズは露出の多い表現でも知られていますが、本作には暴力表現や肌の露出度合いを軽減する「ナイーブエンジェルモード」があります。発売日の2022年10月28日に配信された更新データ Ver.1.1.0 で、ゲームを初めて始めるときにも設定できるようになり、対応するシーンも追加されました。ゲーム開始後は「オプション」の「画面表示」から変更できます(チャプタープレイ中のオプションからは変更できません)。家族がいるリビングで遊ぶ人には、ありがたい配慮だと思います。

ベヨネッタ3は買いか

白と緑の装飾をまとった巨大な魔獣が、黒い影のような怪物に食らいつく場面
画像: www.nintendo.com(公式)

希望小売価格は、パッケージ版7,678円、ダウンロード版7,600円(ともに税込)です。Nintendo Store 限定で、アートブックなどが付いた「トリニティ マスカレイド エディション」(9,878円・税込)も販売されました。プレイ人数は1人です。

迷わず手に取ってほしい人

  • 派手な演出の中で、コンボを決めて敵を倒す爽快感を味わいたい人
  • 巨大な魔獣を自分で操って暴れる、ほかにはない戦闘を体験したい人
  • アクションに自信がなくても、アイテムを使いながら最後まで遊びたい人

購入前に一度考えたい人

  • シリーズのキャラクターに強い思い入れがあり、物語の結末に敏感な人
  • 画面の情報量が多いアクションだと、疲れてしまいやすい人
  • 主人公以外のキャラクターを操作する場面や、ミニゲームで流れが変わるのが苦手な人

開発陣が「破滅」を軸に組み立てた物語は、好き嫌いが分かれるのも当然の、思い切った内容です。それでも、魔獣と一緒に暴れ回る戦闘の気持ちよさだけは、ほとんどの人が認めています。アクションの手触りを第一に考える人なら、きっと満足できる1本です。