
キャサリン・フルボディ Switch版の評価【口コミ・評判】
『キャサリン・フルボディ for Nintendo Switch』は、2020年7月2日にアトラスから発売されたアクションパズルアドベンチャーです。2019年2月にPS4・PS Vitaで発売された『キャサリン・フルボディ』の移植版で、ほかの機種では有料だったダウンロードコンテンツを最初から全部収録しています。価格はパッケージ版・ダウンロード版ともに6,980円(税別)で、CEROはC(15才以上対象)です。
口コミ・評判をひと言でまとめると、「大人向けの修羅場ドラマと、ブロックを積み上げるパズルが他にない形でかみ合った、移植版としての決定版」という受け止め方が多い作品です。Switch版のメタスコアは80点でした。一方で、パズルが難しすぎる、会話や演出が長くてテンポが悪い、追加されたキャラクターの描き方に違和感がある、といった声も出ています。この記事では、海外のメタスコアとユーザー評価、各メディアのレビューから、Switch版の評価を整理していきます。
※2026年11月8日時点の情報です。
キャサリン・フルボディ Switch版のメタスコアとユーザー評価
MetacriticのSwitch版(海外名『Catherine: Full Body』)は、メタスコア80点(30件)で「Generally Favorable(おおむね好評)」の評価でした。内訳は肯定的24件(80%)、賛否両論6件(20%)、否定的0件です。表示された10件はすべて85点以上で、移植の出来も含めて高く評価されています。
ユーザースコアは10点満点中7.9(127件)で、肯定的93件(73%)、賛否16件(13%)、否定的18件(14%)でした。メディアの評価と比べると少し下がり、否定的な評価が1割を超えています。好評な点として多かったのは、物語とキャラクター、独特のブロックパズル、携帯モードで遊べる手軽さ、絵柄と音楽、複数のエンディングによるやり込みです。不満としては、パズルの難しさや単調さ、長いムービーによるテンポの悪さ、会話場面でのフレームレートの低下、選択が結末にしか影響しないこと、価格の高さが挙がっていました。
各メディアのレビュー・評価
Metacriticに掲載されたSwitch版のレビューから、主なものを訳して要約しました(点数はMetacriticの表記です)。
Noisy Pixel 95点
これまでの版と同じ強い体験を、持ち歩いて遊べるようになったことを評価しています。
Gaming Age 91点
原作から確実に良くなっているとし、Switchでも動作がなめらかだと書いています。
Nintendo Life 90点
新キャラクター、新しいエンディング、追加モードがそろった見事な作り直しで、これまでで最良の版だと評価しています。
Screen Rant 90点
性的な描写や暴力的な表現は多いものの、1人用の物語は非常に出来が良く、移植も丁寧だとしています。
Nintendo Enthusiast 90点
新キャラクターと、ブロックの形が変わる「リミックス」のパズルが作品を新鮮にしていると評価しました。ただし、性自認に関わるテーマの扱い方には、今も問題が残っていると指摘しています。
Multiplayer.it 85点
魅力的だがパズルは容赦なく難しい、とまとめ、外出先で遊ぶのに向いていると勧めています。
Metacriticのページに表示されていたのは30件中10件で、賛否両論の6件は表示外でした。
Steamでの評価は?
『キャサリン・フルボディ』は、2026年11月8日時点でSteamのストア検索で見つからず、PC版の評価は参考にできませんでした。そのため、この記事ではSwitch版のメタスコアとユーザー評価を中心にしています。

どんなゲームか:昼は修羅場、夜は悪夢の塔登り
主人公のヴィンセントは、長年付き合ってきた恋人のキャサリンから結婚を意識させられる一方で、同じ名前の別の女性・キャサリンと浮気をしてしまいます。さらに「夢の中で落ちて死ぬと、現実でも死ぬ」という噂のとおり、毎晩、悪夢の中で崩れていく塔を登らされることになります。『フルボディ』では、ここに3人目のヒロイン・リンが加わり、物語は四角関係へと広がります。
悪夢のパートは、ブロックを押したり引いたりして足場を作り、頂上を目指すアクションパズルです。4Gamerの作品紹介によると、パズルのステージは500以上あります。昼のパートでは、バーで仲間と話したり、メールに返事をしたりしながら物語が進み、その選択によって結末が変わります。
Switch版で収録・追加された内容
公式サイトとGame*Sparkの記事で確認できた、Switch版の主な収録内容は次のとおりです。
- キャサリンの声を14人の声優から選べる「理想の声」。Switch版では花澤香菜さん、井上麻里奈さん、竹達彩奈さんの3人が新たに加わった
- イベント場面などでキャラクターが寝間着姿になる特別なメガネ
- 『ペルソナ5』のジョーカーを、塔登りのスコアに挑む「バベル」と対戦の「コロシアム」で使える
- バベルとコロシアムで使えるキャラクター8人
遊び方の面では、1台のSwitchでJoy-Conを分け合う2人プレイ、2台での近くの通信、オンライン対戦に対応しています。難易度は、トラップや時間制限、ゲームオーバーがなくパズルを飛ばせる「SAFETY」から、上級者向けの「HARD」までそろっています。SAFETYとEASYでは自動でパズルを進めるオートプレイも使えるので、物語だけを楽しみたい人も最後まで進められます。発売前には、序盤の2日間を遊べる体験版も配信されました。
PS4・PS Vita版との違いでいうと、Game*Sparkの記事では、Switch版で完全に新しく加わった要素は「理想の声」の3人分だけと紹介されています。つまり、ゲームの中身はPS4版とほぼ同じで、別売りだった追加要素が最初から入っていることが、この版のいちばんの価値と言えます。
パズルが苦手な人を助ける補助機能
公式サイトによると、難易度とは別に、いくつかの補助機能も用意されています。間違えた手を自動で1手戻す「オートUNDO」(HARD以外)、失敗したときにやり直しやすくする補助、ブロックにぶら下がれる位置を線で示す表示などです。ブロックの端にぶら下がって横へ移動する操作は、慣れないうちは位置がわかりにくいので、こうした表示があるだけでも詰まりにくくなると思います。パズルの難しさが最大の不満として挙がる作品だからこそ、こうした機能をうまく使えるかどうかで、遊びやすさは大きく変わります。
なお、Switch版の移植について語った開発者インタビューは見つかりませんでした。メディアで確認できたのは、新しく声を担当した竹達彩奈さんが本作を遊んで感想を話すプレイ動画の紹介です。
評価されている点
先が気になる大人向けの物語
ユーザーの声で最も多いのが、物語とキャラクターへの評価です。クリア後もしばらく話が頭から離れなかった、という感想も見られました。恋愛や結婚に迷う主人公の情けなさを笑いながらも、どこか他人事に思えない書き方が、この作品の強みなんですよね。
ほかにない積み上げパズル
ブロックを動かして足場を作るパズルは、似たゲームが思い浮かばない独特な遊びです。足元が崩れていく緊張感の中で、正しい手順をひらめいたときの気持ちよさは格別だと思います。リミックスのパズルや、ジョーカーなどを使ったスコアアタックもあり、物語を終えたあとも遊び続けられます。
携帯モードとの相性
1日分の物語と悪夢がひと区切りになっているので、少しずつ進めやすい作りです。Noisy PixelやMultiplayer.itが持ち歩いて遊べる点を評価したように、Switchで遊ぶ意味がはっきりある移植になっています。
アニメの絵柄と音楽、2人で遊べるモード
スペインのNintenderosは、物語に加えて音楽と絵柄、対戦や協力で遊べるモードを高く評価していました。ユーザーの声でも、アニメ調のムービーとサウンドを好む感想が多く、1人で物語を終えたあとに、友だちや家族とJoy-Conを分け合って塔を登る遊び方も好評です。
追加コンテンツ込みの手厚さ
他機種では別売りだったコンテンツが最初から入っていて、声の選択肢も増えています。1本でほぼすべての要素を遊べる点は、後発の移植版ならではの利点です。
批判されている点
パズルが難しく、苦手な人には苦痛になる
ノーマルでもかなり難しい、同じような作業の繰り返しで疲れる、という声が目立ちます。物語は好きでもパズルが合わず、飛ばす機能を頼りにしたという人もいました。難易度の幅は広いので、迷ったら最初は低めの難易度で始めるのが無難です。
ムービーと会話が長く、テンポが悪い
物語を重視した作りのため、長いムービーや会話で操作が途切れることに不満を持つ人もいます。会話の場面でフレームレートが落ちる、画面の解像度が低めだという指摘も一部にありました。
リンの物語の描き方をめぐる議論
新ヒロインのリンにまつわる展開は、ゲーム全体の雰囲気と合わない、なくてもよかったという意見があります。Nintendo Enthusiastのように、性自認に関わる描き方を問題視するレビューもあり、ここは好みだけでなく、受け止め方そのものが分かれる部分です。
価格への不満
定価は税込で7,678円になり、元の『キャサリン』を遊んだことがある人からは、高いと感じたという声もありました。

評価が割れるのは「物語」と「パズル」のどちらを求めるか
この作品は、物語のアドベンチャーと、本格的なアクションパズルを1本にまとめています。どちらも好きな人には唯一無二の体験になる一方、物語だけを見たい人にはパズルが壁になり、パズルが好きな人には会話やムービーが待ち時間に感じられます。メディアの評価が高く、ユーザーの評価が少し割れているのは、この組み合わせを丸ごと楽しめるかどうかの差が出ているからだと思います。
また、ユーザーの声には、『ペルソナ』シリーズに通じる絵柄や雰囲気を好意的に受け止める声もありました。アトラスの作品が好きな人は物語の入り口で引き込まれやすく、そこからパズルにも付き合えるかどうかが、満足度を分けるもう1つのポイントになっています。
キャサリン・フルボディ Switch版は買いか
大人向けの恋愛ドラマと頭を使うパズルの両方に興味があるなら、今から遊ぶならこの版を選んでおけば間違いない、と言える1本です。2026年11月8日時点で、Amazon.co.jpのSwitch版パッケージの評価は5点満点中4.2(149件)でした。
Switch版をおすすめしやすい人
- 選択によって結末が変わる、少しほろ苦い大人の物語を読みたい人
- 手順を考えて道を作るパズルを、じっくり攻略するのが好きな人
- PS4版を遊んでおらず、追加コンテンツ込みの版を携帯モードで遊びたい人
購入前に考えておきたい人
- アクションパズルが苦手で、物語だけを快適に楽しみたい人
- 性的な描写や修羅場の表現が苦手な人
- PS4・PS Vita版の『フルボディ』をすでに遊び終えている人
パズルに自信がない人は、SAFETYやEASYで物語を追いかけるところから始めて、慣れてきたら難易度を上げていく遊び方もできます。公式サイトで案内されている体験版で、悪夢の塔を1晩分登ってみてから決めるのも1つの手です。