デビル メイ クライ トリプル パック のキービジュアル

デビル メイ クライ トリプルパックの評価【口コミ・評判】3作の差

『デビル メイ クライ トリプルパック』は、2020年2月20日に発売された Nintendo Switch 用のパッケージです。2001年に PS2 で生まれたスタイリッシュアクションの1作目に、『デビル メイ クライ 2』と『デビル メイ クライ 3 スペシャル エディション』を加えた3本が1箱に入っています。ダンテの物語の始まりを、携帯機でまとめて追えるのがこのパックの売りなんですよね。

デビル メイ クライ トリプルパックの評価は、3作それぞれでかなり違います。結論から書くと、『3』は今でも高い評価を受け、1作目は歴史的な名作として認められつつ古さも指摘され、『2』はシリーズの失敗作という見方がほぼ一致しています。この記事では、Metacritic、Steam、カプコンの公表データ、国内外の記事をもとに、それぞれの評判と、パックとしての価値を整理しました。

※2026年11月8日時点の情報です。トリプルパックそのものの Metacritic のページはないため、収録3作の Switch 版の評価を個別に紹介します。PC(Steam)版は参考として扱います。

トリプルパックの中身と価格

ファミ通や4Gamer の発表記事によると、パッケージには『デビル メイ クライ』のゲームカードと、『2』『3 スペシャル エディション』のダウンロードカードが入っています。発売時の価格は4,990円(税別)で、任天堂のソフト情報では5,489円(税込)と掲載されています。

3作は Switch 向けに別々のダウンロード版としても配信されていて、任天堂のソフト情報の価格は1作目と『2』が各2,027円、『3 スペシャル エディション』が1,990円(いずれも税込)です。合計すると6,044円なので、3作とも遊ぶつもりならパックのほうが割安になります。CERO は3作とも C(15才以上対象)です。

デビル メイ クライ 3作のメタスコアとユーザースコア

Metacritic の Switch 版の数字は、3作で大きく開いています(いずれも批評家レビューの点数と件数)。

  • 『デビル メイ クライ』:74点(13件、否定的なレビューは0件)
  • 『デビル メイ クライ 2』:50点(8件。肯定的1件、賛否3件、否定的4件)
  • 『デビル メイ クライ 3 スペシャル エディション』:82点(35件中、肯定的28件・賛否6件・否定的0件)

1作目は、PS2 のオリジナル版が37件のレビューで94点を取った作品です。Switch 版で20点ほど下がったのは、作品の価値が落ちたというより、2019年の基準で見たときの古さと、移植としての上乗せの少なさが響いたからだと思います。ユーザースコアは『3 スペシャル エディション』の Switch 版が8.6点(465件)で、肯定的400件(86%)、賛否47件(10%)、否定的18件(4%)と高い支持を集めています。

海外メディアのレビュー・評価

3作それぞれの評価の傾向が分かるように、Switch 版のレビューを選んで要点を訳しました(点数は Metacritic 上の表記です)。

デビル メイ クライ/NintendoWorldReport 85点

足場アクションやカメラには年月を感じるものの、ジャンルを切り開いた戦闘は今も新鮮だと評価しています。

デビル メイ クライ/Nintendo Life 70点

2001年当時の良さも欠点もそのまま残した移植で、シリーズのファンが携帯機で遊ぶ価値はあるとしています。

デビル メイ クライ/Gaming Age 67点

今の基準ではすばらしいゲームとは言えないが、2001年になぜ衝撃を与えたのかが分かる「遊べる歴史」だという見方です。

デビル メイ クライ 2/Digital Chumps 75点

シリーズで最も弱い作品だと認めつつ、10時間ほどで終わる長さで、アクション好きなら遊ぶ価値はあるとしています。

デビル メイ クライ 2/Cubed3 30点

価格に見合わない退屈なアクションで、意味があるのは歴史的な興味くらいだと厳しく評しています。

デビル メイ クライ 3/Digital Chumps 95点

古い映像やときどき扱いにくいカメラがあっても、必ず持っておきたい1本だと書いています。

デビル メイ クライ 3/Nintendo Life 90点

古さを感じる部分はあるが戦闘は今も新鮮で、Switch 版で加わったフリースタイルが際立っていると評価しています。

デビル メイ クライ 3/Vandal 90点

フリースタイルと協力プレイ対応のブラッディパレスが大きな上乗せになった、トップクラスのアクションの最良版だという評価です。

1作目『デビル メイ クライ』のムービーで、銀髪のダンテが不敵な表情を見せる場面
画像: img-eshop.cdn.nintendo.net(任天堂 ニンテンドーeショップ/マイニンテンドーストアの商品画像)(公式)

Steam版(PC)のレビューと販売本数

PC では、同じ3作をまとめた『Devil May Cry HD Collection』が Steam で配信されています(2,990円)。日本語のストアページの表示では、19,980件中93%が好評で「非常に好評」、直近30日も312件中94%が好評でした。Switch 版とは別の版ですが、3作をまとめて遊びたい人が今も多いことが分かる数字です。

カプコンのミリオンセールスタイトルの一覧(2026年6月30日時点)では、PS2 版の『デビル メイ クライ』が216万本、『2』が170万本、『3』が130万本、『3 Special Edition』が100万本に達しています。HDコレクションも、2018年の PS4・Xbox One 版が370万本、2012年の PS3・Xbox 360 版が120万本です。評価の低い『2』も170万本売れているのは、1作目の人気がそれだけ大きかったことの表れだと思います。

評価されている点

『3』の Switch 版だけにある新要素

4Gamer の記事(2020年1月16日)によると、『3 スペシャル エディション』の Switch 版には、スタイルを1ボタンで切り替えられる「FREE STYLE」モードが加わりました。もともとはステージの途中で1つのスタイルを選ぶ仕組みでしたが、戦いを止めずに切り替えられるので、コンボの幅が大きく広がっています。Metacritic のユーザーレビューでも、戦闘中にスタイルを変えられることが最大の魅力として繰り返し挙げられていました。

Game*Spark の記事(2020年2月14日)によると、敵を倒しながらフロアを上っていく「ブラッディパレス」は、おすそわけプレイに対応し、ダンテとバージルの2人で共闘できます。本編で敵対した兄弟が並んで戦えるのは、ファンにはうれしい要素です。

今も通用する1作目の戦闘

剣と二丁拳銃をつないでコンボを決める戦闘は、20年以上たった今も評価が高い部分です。Nintendo Life は、ダンテの冒険を携帯機で遊べるようになったこと自体を歓迎し、ゴシック調の城を舞台にした雰囲気も好意的に紹介していました。Worth Playing は80点で、古くからのファンには新しい要素がないものの、携帯版としては手堅いと評しています。

キャラクターと音楽

『3』のユーザーレビューでは、ダンテやバージル、敵役のキャラクターの魅力、サウンドトラック、シリーズらしい派手な演出がそろって褒められています。特に最終盤のボス戦は好評で、物語と戦闘の両方で記憶に残る作品だという声が目立ちます。

『デビル メイ クライ 3 スペシャル エディション』で、煙の立ちこめる遺跡を赤いコートのダンテが駆け抜けるシーン
画像: img-eshop.cdn.nintendo.net(任天堂 ニンテンドーeショップ/マイニンテンドーストアの商品画像)(公式)

批判されている点

『2』の手応えのなさ

評価を大きく下げているのが『2』です。Nintendo Life は10点満点の4点で、敵が弱くほとんど動かないため、ボスも含めて拳銃だけで倒せてしまうと指摘しています。ステージは長くて単調な通路や部屋が続き、ダンテはほとんどしゃべらず、物語もオープニングの後はほぼ語られないそうです。動作は携帯モードでもテレビでも安定しているとのことで、問題は移植ではなく作品そのものにあります。

『2』にはダンテ編とは別に、新しい主人公ルシアで進むシナリオも用意されています。物語の全体を見るにはルシア編も遊ぶ必要があり、クリアするとトリッシュや追加の難易度が使えるようになります。Nintendo Life は、5時間ほどでクリアできるとも書いていて、短さを救いと受け取るか物足りなさと受け取るかで印象が変わりそうです。

1作目の固定カメラと難しさ

1作目は、固定カメラがダンテや周りの敵を映さない位置で止まることがあり、Nintendo Life はこれを初期のバイオハザードから受け継いでしまった欠点だとしています。難易度もところどころ非常に高く、やさしいモードが用意されていません。鍵を集めて回る謎解きも、作品の中で最も弱い部分だという評価でした。

移植としての上乗せの少なさ

1作目と『2』は、Switch 版ならではの追加要素がほとんどありません。GameOver.gr は、操作の仕組みは変わらず楽しめるものの、買い直す理由になる改良が足りないと書いています。Worth Playing も、場面によって画面の縦横比が切り替わる点や固定カメラが気になる人はいるだろうと触れていました。

3作の評価が大きく割れる理由

この3作は、シリーズの「誕生」「迷走」「再生」をそのまま収めたパックだと言えます。1作目はジャンルを作った革新性、『2』は前作から方向を変えた結果の失敗、『3』はその反省を生かしたスタイル制の完成形で、メタスコアの差はシリーズの歴史そのものです。

そのため、パックの満足度は「どの作品を目当てにするか」で変わります。『3』の FREE STYLE を目当てにするなら十分な内容で、1作目は原点を知る資料として楽しめます。一方、3作すべてに同じ完成度を期待すると、『2』で肩透かしを食らうことになります。

デビル メイ クライ トリプルパックはおすすめか

パッケージで3作を手元に置きたい人、手ごろな値段でシリーズの原点からたどりたい人には、今も意味のある1本です。ただし、収録3作のうち2作はダウンロードカードなので、コードを使った後の中古の扱いには注意してください。

このパックで満足しやすい人

  • 『デビル メイ クライ 5』などから入り、ダンテの初期の物語を順番に知りたい人
  • 『3』の FREE STYLE や、2人で遊ぶブラッディパレスを試したい人
  • 2000年代前半のアクションを、歴史的な作品として味わえる人

ダウンロード版の単品を選んだほうがよさそうな人

  • 評判の良い『3』だけを遊べれば十分な人
  • 固定カメラや高い難易度など、古いアクションの作法に抵抗がある人
  • Switch 版ならではの追加要素を、3作すべてに求める人

トリプルパックは、出来の良し悪しも含めてシリーズの歩みを1箱に詰めた商品です。『3 スペシャル エディション』の82点とユーザースコア8.6点は、このパックの価値の大半を支えています。目当てが『3』だけなら単品、シリーズの流れごと味わいたいならパック、という選び方がいちばん後悔しにくいと思います。