
ドラクエ11S Switch版の評価・レビュー【口コミ・評判】
『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』(ドラクエ11S)は、2019年9月27日に Nintendo Switch で発売されたRPGです。2017年の『ドラゴンクエストXI』に、キャラクターボイス、3Dと2Dの切り替え、オーケストラ音源、仲間たちのその後を描く物語を加えた完全版で、のちに PS4、PC、Xbox One にも展開されました。2026年9月24日には Switch 2 版も登場し、今また手に取る人が増えているんですよね。
ドラクエ11Sの評価を先にまとめると、王道のコマンドバトル、心に残る物語、遊びやすさがそろった「シリーズの集大成」として、国内外でほぼ絶賛されています。不満は、物語の後半の展開と、戦闘の易しさや単調さに集まっていました。この記事では、Metacritic、Steam、価格.com、スクウェア・エニックスの発表をもとに、口コミと評判を整理しています。
※2026年11月8日時点の情報です。Switch 版を中心に扱い、PC(Steam)版のレビューは参考として紹介します。
物語の主人公は「勇者」として生まれた若者です。ところが、その勇者が「悪魔の子」と呼ばれてしまうところから冒険が動き出し、勇者とは何なのかという問いを抱えながら、仲間と世界を巡ることになります。シリーズの原点にある「勇者の冒険」を正面から描いた作品なので、ドラクエを初めて遊ぶ人にも筋を追いやすい作りです。
ドラクエ11S Switch版のメタスコアとユーザースコア
Metacritic の Switch 版ページでは、メタスコアは91点で「Universal Acclaim(世界的な絶賛)」です。批評家レビューは51件あり、内訳は肯定的49件(98%)、賛否1件(2%)、否定的0件でした。50件を超えるレビューのほぼすべてが肯定的という、Switch のRPGの中でも際立った数字です。
ユーザースコアは8.8点で、約1,143件の評価のうち肯定的が約1,000件(88%)、賛否77件(6%)、否定的66件(6%)でした。批評家と遊んだ人の評価がそろって高く、評価が割れていない作品だと言えます。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic に掲載された Switch 版のレビューから8件を選び、要点を訳して紹介します(点数は Metacritic 上の表記です)。
Nintendo Insider 100点
遊ぶ価値のある作品で、すでにクリアした人にとっても Switch 版が最良の選択肢だと書いています。
Forbes 100点
このジャンルでは並ぶ作品が少ない最高峰のRPGの一つで、Switch で持っておく価値があるという評価です。
VG247 100点
欠点はあるものの、昔からのファンには懐かしい旅になり、初めての人にはシリーズへの良い入り口になると評しています。
Gaming Age 100点
Switch Lite の携帯プレイを含め、安定したフレームレートと速いロードで快適に動くと、移植の出来をほめています。
RPGamer 100点
古くからのファンにも新しいプレイヤーにも響き、家庭用ゲーム機のRPGの基準を引き上げる作品だとしています。
Switch Player 100点
シリーズへの敬意を保ちながら取っつきやすいクラシックなJRPGで、無料の体験版で先に試せる点にも触れています。
RPG Site 100点
伝統的なRPGとしての基本は見事だが、新しい試みは多くなく、追加された要素も2周目の人には大きな上乗せにならないという、満点の中でも冷静な見方です。
Attack of the Fanboy 100点
そのまま移すだけでも十分だったのに、この版には大量の追加要素が詰め込まれている、と驚きをもって評価しています。
Universo Nintendo 100点
物語、映像、探索、戦闘、テンポのすべてを称え、細かな問題は遊んでいる最中にはほとんど気づかない程度だとしています。
RPG Fan 96点
112時間以上遊んだうえで、ゲームプレイも物語もほぼ欠点がないと評価しています。

Steam版(PC)と国内のユーザー評価
PC版は2020年12月4日から Steam で配信されていて、価格は5,478円です。ストアページの表示では、日本語のレビューが1,062件中90%、英語のレビューが4,056件中92%の好評で、どちらも「非常に好評」でした。直近30日も66件中89%が好評です。英語のレビューが日本語の約4倍あり、海外での支持の厚さもうかがえます。
国内では、価格.com の Switch 新価格版のレビューで、満足度が4.32点(21件)でした。項目別では、サウンドが4.26点、操作性が4.05点とカテゴリ平均を上回る一方、グラフィックは3.88点で平均を下回っています。携帯モードでも快適に遊べる、追加されたボイスがうれしいという声がある反面、PS4 や PC と比べた解像度の低さ、マップ移動での読み込みの多さを気にする声もありました。クリアまで70〜80時間ほどかかったという書き込みもあり、ボリュームへの満足度は高めです。
価格.com の評価の内訳は、星5つが62%、星4つが19%、星3つが10%、星2つと星1つが各5%でした。件数は多くないものの、8割以上が星4つ以上をつけていて、Metacritic の傾向と大きくずれてはいません。
販売面では、スクウェア・エニックスが2019年12月に、PS4・3DS版の『XI』と Switch 版の『XI S』を合わせた全世界のパッケージ出荷とダウンロード販売が550万本を突破したと発表しました(ファミ通の記事より。有料の追加コンテンツは含まない数字です)。2020年9月24日には、これが600万本を超えたと発表されています(AUTOMATON の記事より)。S版の発売から約1年で50万本以上を積み増した計算で、完全版の投入が息の長い売れ行きにつながったことが分かります。
評価されている点
シリーズの王道を磨き上げた物語と戦闘
ユーザーレビューで最も多く挙がるのは、魅力的な仲間たちと、感情を揺さぶる物語です。ターン制のコマンドバトルは昔ながらの形で、派手さより分かりやすさを重視した作りが「これぞドラクエ」と受け止められています。高く評価されている音楽と、色鮮やかなアートスタイルで描かれた世界も、ユーザーの満足度を支える柱になっています。Metacritic のユーザーレビューには、100時間以上遊んだという声も珍しくありません。
3Dと2Dを切り替えて遊べる
ファミ通の記事(2019年2月14日)によると、S版ではドット絵の2Dグラフィックと精細な3Dグラフィックを選べます。2Dモードではフィールドも戦闘も、ファミコンやスーパーファミコン時代を思わせる見た目になり、昔のドラクエを知る人には懐かしい選択肢になっています。同じ冒険を見た目を変えて遊び直せるので、2周目の動機にもなりやすいんですよね。シンセサイザー音源とオーケストラ音源も切り替えられます。
仲間が主人公になる追加の物語
S版では、それぞれの仲間が主人公になって冒険する新しい物語が加わりました。本編では描かれなかった仲間の事情が分かるので、キャラクターへの愛着が深まるという声が多く、オリジナル版を遊んだ人が買い直す理由にもなっています。ボイスも加わり、物語の場面の印象が強くなったという感想も目立ちます。

批判されている点
物語の後半の展開
ユーザーレビューで最もよく見かける不満が、物語の後半です。内容には触れませんが、展開の運び方やトーンに納得できなかったという声が一定数あり、前半の盛り上がりが大きいぶん、落差を感じた人がいるようです。
易しめで単調に感じる戦闘
戦闘はシンプルで、難易度が低いと感じる人もいます。価格.com でも、易しさを物足りないとする意見が見られました。キャラクターの育成やパーティの組み方の自由度が限られている、クリア後のレベル上げが作業になる、序盤のテンポが遅い、といった指摘もあります。
Switch 版ならではの見た目の妥協
Switch の性能に合わせた移植のため、解像度や描画の細かさは PS4 版や PC 版に届きません。携帯モードで遊ぶぶんには気になりにくいものの、大きなテレビで遊ぶと差を感じる人もいます。BGM が繰り返しで耳に残りすぎる、という少数の意見もありました。
なぜドラクエ11Sは評価が安定しているのか
ドラクエ11Sの評価が崩れないのは、「新しさ」ではなく「完成度」で勝負した作品だからだと思います。RPG Site が指摘したように、仕組みそのものに目新しさは少ないものの、ターン制バトル、町と冒険のリズム、仲間との会話という定番を丁寧に積み上げています。そこに2Dモードや追加の物語が加わったことで、昔のドラクエを知る人にも、初めての人にも入り口が用意されました。
後半の展開への不満が出るのも、それだけ物語に入り込んだ人が多いからこそです。好みが分かれるのは一部の展開で、作品全体の評価を下げるほどではない、というのがユーザースコア8.8点の示すところでしょう。
ドラクエ11Sは今から買うべきか
任天堂のソフト情報では、Switch 版の新価格版は5,478円(税込)で、発売時の通常版は8,778円(税込)でした。新価格版は追加のダウンロードコンテンツをセットにした内容です。
注意したいのが、2026年9月24日に発売された Switch 2 版との関係です。Switch 2 版も5,478円(税込)で、画質を優先するモードとフレームレートを優先するモードを選べます。日本語と英語のボイスの切り替え機能や、見た目の変わる装備などが入った「冒険おたすけセット」も最初から同梱されています。任天堂のソフト情報には、Switch 版から Switch 2 版へのアップグレードパスの販売予定はなく、セーブデータにも互換性がないと書かれています。Switch 2 を持っているなら、最初から Switch 2 版を選ぶほうが満足度は高いはずです。
ドラクエ11Sを特に楽しめそうな人
- ターン制のコマンドバトルで、じっくり物語を味わいたい人
- ドット絵のドラクエに思い出があり、2Dモードで懐かしさに浸りたい人
- 持ち歩いて少しずつ、長編RPGを進めたい人
ほかのRPGが合っているかもしれない人
- アクション要素の強い戦闘や、高い難易度を求める人
- キャラクターの育成やパーティ編成を細かく作り込みたい人
- Switch 2 を持っていて、画質を重視したい人(Switch 2 版がおすすめ)
ドラクエ11Sは、シリーズが30年以上かけて育ててきた「王道」を、もっとも遊びやすい形にまとめた1本です。メタスコア91点という数字は、その完成度が国境を越えて認められたことを示しています。長く付き合えるRPGを1本探しているなら、まず候補に挙げてほしい作品です。