Fate/Samurai Remnant のキービジュアル

Fate/Samurai Remnantの評価【口コミ・評判】Switch版の動作と物語

『Fate/Samurai Remnant』は、2023年9月28日にコーエーテクモゲームスから発売されたアクションRPGです。Switch版とPS5版、PS4版がパッケージとダウンロードで、PC(Steam)版がダウンロードで発売されました。TYPE-MOONの「Fate」シリーズの新作で、奈須きのこ氏とTYPE-MOONが監修し、無双シリーズで知られるω-Forceが開発を手がけています。

Fate/Samurai Remnantの評価をひとことで言えば、江戸を舞台にした新しい聖杯戦争の物語と、主従で戦うアクションは国内外で好評だが、Switch版は動作の重さで点を落としているという状況です。ファミ通のクロスレビューでは4人全員が9点を付けた一方、海外メディアはSwitch版の性能を厳しく見ています。この記事では、ファミ通、Metacritic、Steam、Amazonの評価と開発者の発言をもとに、Switch版の口コミ・評判を整理します。

※2026年11月8日時点の情報です。

ファミ通のクロスレビューは36点でプラチナ殿堂入り

週刊ファミ通1816号のクロスレビューでは、Switch版が9点・9点・9点・9点の合計36点(40点満点)でした。公式サイトでも、殿堂入りプラチナと、日本ゲーム大賞のフューチャー部門の受賞が紹介されています。

レビュアーのコメントを要約すると、無双風の斬り合いの爽快感と、マスターとサーヴァントを切り替えて戦う仕組み、江戸の街を歩く楽しさが評価されていました。逸れのサーヴァントという新しい設定や和風のグラフィック、セイバーとの生活感のある描写を挙げる声もあります。一方で、強化の手段が多いので、人によって遊び方がかなり変わるという指摘もありました。

Fate/Samurai Remnant Switch版のメタスコアとユーザー評価

MetacriticのSwitch版のメタスコアは74点(7件)で、「Mixed or Average(賛否両論)」の評価でした。内訳は肯定的4件(57%)、賛否両論3件(43%)、否定的0件です。掲載数が7件と少ないため、1件ごとの点数の影響が大きい点には注意が必要です。ユーザースコアは10点満点中8.1(13件)で、肯定的9件(69%)、賛否3件(23%)、否定的1件(8%)でした。

ユーザーの投稿では、狙いどおりに決まる戦闘の手触りや回避のしやすさ、霊脈を使った陣取りと仲間との連携の戦略性、ボス戦の出来、日本の歴史や文化を題材にした物語が評価されています。不満としては、会話中心の場面が長くて遊ぶ時間が少なく感じる、人の多い場所でフレームレートが落ちる、といった声がありました。

各メディアのレビュー・評価

Metacriticに掲載されたSwitch版のレビューを、訳して要約しました(点数はMetacriticの表記です)。

Nintenderos 90点

物語と激しい戦闘を高く評価し、シリーズのファンだけでなくRPG好きにも広くすすめられる作品だとしています。

PLAY! Zine 85点

無双系の中でもかなり個性的な作品で、心を動かす場面や爽快な戦闘を評価しています。登場人物どうしの関係を描く部分は、少し根気が必要だとも書いています。

TouchArcade 80点

技術面の問題は残るものの、ω-Forceの強みに新しい要素を組み合わせた、なじみがありつつ新鮮なアクションRPGだと評価しています。

Nintendo Life 70点

性能の低下はあるものの、無双の形式を発展させた楽しいアクションRPGだとしています。物語の運びが冗長な点は指摘しています。

Starbit 70点

「Fate」シリーズの入門に向いた作品と評価する一方、性能の問題と長いロード時間が快適さを損なっているとしています。

Gamezebo 60点

Switchへの移植が作品の評価を大きく下げていて、より性能の高い機種なら結果は違ったはずだと述べています。

夜の江戸の屋敷の前で刀を抜き、正面を見据える宮本伊織
画像: www.gamecity.ne.jp(コーエーテクモゲームス『Fate/Samurai Remnant』公式サイト)(公式)

Steam(PC版)とAmazonでの評価

SteamのPC版は、英語のユーザーレビュー1,250件のうち92%が好評で「非常に好評」でした。直近30日も20件中90%が好評です。作品そのものへの満足度は高く、Switch版の評価が伸び悩んでいるのは、ゲームの中身より機種の性能による部分が大きいと読み取れます。

Amazon.co.jpのSwitch版通常版の商品ページは、5点満点中4.4(824件)でした。同じ件数がTREASURE BOXの商品にも表示されていたので、PS5版やPS4版を含む複数の版の評価をまとめた数字だと考えられます。

コーエーテクモヨーロッパの発表によると、本作は発売から約1週間で全世界の累計出荷本数が30万本を超えました(2023年10月6日発表。全機種の合計)。

Fate/Samurai Remnantはどんなゲームか

舞台は、長く続いた戦乱が終わってしばらくたった慶安4年の江戸です。浅草に住む若い剣士・宮本伊織は、7組のマスターとサーヴァントが願いをかけて戦う秘密の儀式「盈月の儀」に巻き込まれ、セイバーと主従の契約を結びます。プレイヤーは伊織を操作して、江戸の町を歩き、ほかの主従と戦いながら儀式の真相に迫っていきます。

戦闘は、大勢の敵を相手にする無双シリーズの爽快感をベースに、マスターの伊織とサーヴァントのセイバーを切り替えて戦う仕組みや、行動を共にするほかのサーヴァントとの連携が加わった作りです。物語は章立てで進み、本筋とは別にサブイベントの「異傳」も用意されています。オープニングアニメーションはCloverWorksが制作しました。

Switch版の価格と追加コンテンツ

公式サイトの表記では、通常版パッケージが9,680円(税込)、グッズ付きのTREASURE BOXが17,380円です。2026年11月8日時点で、ニンテンドーeショップのダウンロード版は4,950円、追加シナリオなどを含むDigital Deluxe Editionは7,480円で販売されていて、ダウンロード版はかなり手に取りやすくなっています。CEROはC(15才以上対象)です。

追加コンテンツは、3つの追加エピソードとおまけの武器を含むシーズンパスが3,520円です。伊織とセイバー、宮本武蔵の衣装が無料で配信されているので、本編だけでも見た目の変化は楽しめます。

開発者が語った「誰もが遊べるFate」

AUTOMATONが2023年9月25日に掲載したインタビューで、ω-Forceのブランド長で本作のプロデューサーの庄知彦氏は、開発初期にはいわゆる「死にゲー」のような厳しいアクションを考えていたと明かしています。奈須きのこ氏や武内崇氏と相談した際に、スマートフォン向けの『Fate/Grand Order』から入った人が遊べなくなるという指摘を受け、誰もが遊べるアクションRPGへ方針を切り替えたそうです。

具体的には、初心者向けを含む難易度設定、セイバーが戦闘を助ける仕組み、戦闘中にアイテムを使うときにゲーム内の時間が止まる仕組みなどを取り入れ、アクションが苦手な社内のスタッフにも遊んでもらって調整したと話していました。主人公が聖杯戦争を知らない状態から始まり、遊びながら世界観を理解できるようにしたこと、物語の進行に合わせて項目が増える用語辞典を用意したことも語られています。

月明かりの下、草むらの向こうで二人の人物が向かい合う夜の江戸の町並み
画像: www.gamecity.ne.jp(コーエーテクモゲームス『Fate/Samurai Remnant』公式サイト)(公式)

評価されている点

江戸を舞台にした新しい聖杯戦争

シリーズのファンから最も支持されているのが、物語と設定です。実在の剣豪の名を持つ主人公と、和風に描かれたサーヴァントたちが江戸の町で戦うという組み合わせは、ほかの「Fate」作品にない魅力なんですよね。ファミ通のレビュアーも、新しい物語への期待が高まると書いていました。

見せ場の多いボス戦

戦闘で特に評判が良いのが、ほかのサーヴァントとのボス戦です。雑兵をまとめて吹き飛ばす場面のあとに、強敵と一対一で斬り結ぶ場面が来るので、戦いにメリハリがあります。TouchArcadeが「なじみがありつつ新鮮」と評したのも、無双シリーズの爽快感に、相手の動きを見て攻める緊張感が加わっているからだと思います。

和の雰囲気を生かした映像と演出

ファミ通のレビュアーが和風のグラフィックを評価していたように、江戸の町並みの描き方も本作の魅力です。戦闘の合間に町を歩き、人々の暮らしに触れる時間があることで、命をかけた儀式という非日常との対比がくっきりします。斬り合いの続く物語の中に、ほっと息をつける場面が挟まる構成は、長編のRPGを遊ぶうえで心地よいテンポを生んでいると思います。

シリーズ未経験でも入りやすい設計

「Fate」の作品を遊んだことがない人でも話についていきやすい点は、メディアからも評価されています。Starbitが「シリーズへの良い入門作」と書いたのは、先に紹介した庄氏の狙いがそのまま伝わった結果と言えます。これまでアニメやスマートフォンのゲームで名前だけ知っていた、という人の最初の1本にもなりやすい作品です。

批判されている点

Switch版のフレームレートとロード

最も多い不満は、Switch版の動作です。人が多い場所でのフレームレート低下や、読み込みの長さを指摘する声が、海外メディアにもユーザーにも見られます。Gamezeboのように、移植の質がそのまま点数に響いたレビューもありました。

会話シーンの長さ

物語を丁寧に描いているぶん、会話が続いてなかなか操作に戻れない場面があります。ユーザーの中には、ゲームを遊ぶ時間より会話を見る時間のほうが長く感じたという人もいました。

後半の繰り返し

Pure Nintendo(80点)は、物語やパズル、RPGの要素で無双が苦手な人でも楽しめるとしつつ、後半は同じことの繰り返しになりがちだと指摘しています。

なぜ機種によって評価が変わるのか

ファミ通やSteamの評価が高く、MetacriticのSwitch版が70点台にとどまっているのは、評価の軸の違いによるものです。作品そのものの物語と戦闘はどの版でも同じですが、Switch版は処理の重さとロードで快適さが落ちています。そこを「携帯して遊べるなら許せる」と見るか、「アクションとして致命的」と見るかで、点数が分かれているわけです。

Fate/Samurai RemnantのSwitch版は買いか

物語を重視して「Fate」の新しい聖杯戦争を楽しみたい人なら、Switch版でも満足できる可能性は高いと思います。ダウンロード版の価格が下がっているので、試しやすいのも利点です。ただし、アクションの快適さを最優先にするなら、PS5版やPC版のほうが向いています。

Switch版をおすすめできる人

  • 江戸を舞台にした「Fate」の物語を、腰を据えて味わいたい人
  • 無双シリーズの爽快感と、一対一の剣戟の両方を楽しみたい人
  • 寝る前などに、携帯モードで少しずつ物語を進めたい人

ほかの機種も比べたほうがいい人

  • 敵が多い場面でも、滑らかな動きで戦いたい人
  • 会話より、とにかく操作している時間を長くしたい人
  • 読み込みの待ち時間がストレスになりやすい人

『Fate/Samurai Remnant』は、Switch版ならではの弱点はあるものの、江戸の町で繰り広げられる主従の物語そのものは高く評価されている作品です。伊織とセイバーがどんな願いにたどり着くのか、自分の手で確かめてみてください。