HADES のキービジュアル

HADES(ハデス)Switch版の評価・レビュー【口コミ・評判】

『HADES(ハデス)』は、アメリカのインディースタジオ Supergiant Games が開発したアクションゲームです。冥王ハデスの息子ザグレウスとなって、冥界からの脱出に何度も挑みます。Nintendo Switch 版は日本では2021年6月24日にダウンロード版(2,800円)が配信され、日本語のパッケージ版は2021年9月30日に税込3,300円で発売されました。パッケージ版には、約2時間半のサウンドトラックのダウンロードコードと、32ページのフルカラーブックレット「HADES キャラクター大全」が付いています。

評判をひとことで言うと、何度倒れても続けたくなる、ローグライクの傑作です。GAME Watch によれば、本作は50を超えるゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。死ぬたびにやり直すゲームは人を選びがちですが、本作はそのジャンルが苦手な人からも支持を集めているんですよね。この記事では、Metacritic と Steam の評価、海外レビュー、開発者の発言から、HADES Switch版の口コミと評価を整理しました。

※2026年11月9日時点の情報です。

HADES Switch版のメタスコアとユーザー評価

Metacritic の Nintendo Switch 版のメタスコアは93点で、最上位の「Universal Acclaim(絶賛)」でした。批評家レビューは51件と表示されていて、内訳は好意的48件、中間0件、否定的0件です(表示上の件数と内訳の合計がずれていますが、中間や否定的なレビューは1件もありません)。100点を付けたメディアが上位にずらりと並ぶ、移植版としては異例の高評価です。

ユーザースコアは9.0点で、評価982件の内訳は好意的875件(89%)、中間65件(7%)、否定的42件(4%)でした。批評家とユーザーの評価がどちらも高く、しかもほぼ同じ方向を向いているのが本作の特徴です。ユーザーレビューで挙がる長所は、やめどきが見つからないほどの中毒性、絵と音楽、神話を下敷きにした物語と登場人物の魅力が中心で、評価する理由が批評家とほとんど重なっています。

海外メディアのレビュー・評価

Switch版のページに表示されている主なレビューを、要約して紹介します。

Nintendo Life 100点

泥くさくも柔軟な戦闘と、色鮮やかな映像を評価。Switch への移植はほぼ完璧で、ローグライクに懐疑的な人にも勧められるとしています。

Gaming Age 100点

最高峰のローグライクであると同時に、物語や文章、音楽、アートまで優れたアクションアドベンチャーだと評価しています。

Nintendo World Report 100点

Supergiant の最高傑作と位置づけ、やめられない遊びと素晴らしいサウンドトラック、キャラクターデザインを称えています。

The Digital Fix 100点

失敗してさえ満足できる、完璧なローグライクだと評価。記憶に残るキャラクターと多彩な武器を挙げています。

RPG Site 100点

ローグライク、神話、プレイによって生まれる物語のどれかが好きな人には欠かせない一本だとしています。

CGMagazine 100点

ほかのスタジオには真似できない独自の楽しさを持った、完璧なゲームだと評価しています。

We Got This Covered 100点

ローグライト(ローグライクを遊びやすくしたもの)の中でも最高の部類で、このジャンルが好きではない人の心もつかむだろうと書いています。

GAMINGbible 100点

ジャンルの基準になる作品だと評価。長い早期アクセスの期間に磨き上げられ、アイデアがほぼ完成形に近づいたと見ています。

Impulsegamer 100点

物語と遊びをうまく結びつけた設計のお手本だと評価。唯一の難点として、敵が多い場面でたまにフレームレートが落ちる点を挙げています。

Steam(PC版)の評価

PC版の Steam ストアでは、英語のユーザーレビュー143,305件中98%が好評で、最上位の「圧倒的に好評」でした。過去30日間のレビューも1,239件中95%が好評です。好評率98%という数字は、数万件規模のレビューが集まるゲームのなかでもトップクラスと言っていいと思います。発売から6年以上たっても、毎月1,000件を超えるレビューが新しく書かれていることからも、今なお遊ばれ続けている作品だとわかります。

Switch版は、Steam 版・Epic Games ストア版とのクロスセーブにも対応しています。AUTOMATON によると、PC版で進めたセーブデータを引き継いで Switch で続きを遊べるので、家ではPC、外では Switch という遊び分けもできます。

HADES で評価されている点

緑の草原が広がる冥界の一画を、ザグレウスが敵と戦いながら進むHADESのゲーム画面
画像: www.supergiantgames.com(Supergiant Games公式サイト)(公式)

挑むたびに変わる、手ざわりのいい戦闘

冥界の部屋を1つずつ進み、敵を倒すと報酬を選んで先へ進みます。オリンポスの神々から授かる力(英語版では「Boon」と呼ばれる恩恵)は、挑むたびに顔ぶれや組み合わせが変わり、同じ武器でもまったく違う戦い方になるんですよね。Metacritic のユーザーレビューでも、武器と神々の力の組み合わせを試すのが楽しく、何度でも遊べるという声が最も多く見られました。

倒れるたびに物語が進む

普通のローグライクでは、倒れると最初からやり直しになるだけです。本作では、倒れて館に戻されるたびに、家族や冥界の住人たちとの会話が少しずつ進みます。クリエイティブディレクターのグレッグ・カサヴィン氏は、VICE のインタビュー(2020年10月)で、開発中は本作を「物語のあるローグライク」と呼んでいたと語っています。死ぬことの悔しさをやわらげ、むしろ次の挑戦を楽しみにしてもらえるようにしたかった、という狙いも話していました。実際に、館の住人たちは、ザグレウスが倒れて戻ってくるたびにそれぞれの調子で声をかけてきます。プレイヤーが失敗から学ぶのと同じように、主人公も失敗を重ねて成長していく。この重なりが、負けても嫌な気分になりにくい理由なのだと思います。

苦手な人を置いていかない「ゴッドモード」

難しさに自信がない人には、設定で選べる「ゴッドモード」があります。カサヴィン氏によると、このモードでも倒れながら進む流れは変わらず、倒れるたびに受けるダメージが少しずつ減っていく仕組みです。腕前に関係なく物語を最後まで追えるので、アクションが得意でない人にも勧めやすいのが本作の強みです。

アートと音楽、ギリシャ神話の新しい解釈

アートディレクターのジェン・ジー氏が描くキャラクターは、どの神々も個性的で、ひと目で印象に残ります。音楽はダレン・コーブ氏が担当していて、パッケージ版の特典になるほど評価の高いサウンドトラックが、戦闘と物語を盛り上げます。おなじみのギリシャ神話を、家族のドラマとして描き直した物語も好評でした。

Switch の携帯モードと相性がいい

1回の挑戦が終わるたびに館に戻って区切りがつくので、携帯モードで少しずつ遊ぶのにぴったりです。ユーザーレビューにも、携帯機で遊ぶのにちょうどいいという声が多く見られました。

HADES で批判されている点

冥王ハデスの館で、ザグレウスが父親と言葉を交わすHADESの会話シーン
画像: www.supergiantgames.com(Supergiant Games公式サイト)(公式)

繰り返しに飽きる人もいる

同じ冥界を何度も進む作りなので、敵やボス、エリアの繰り返しに飽きてしまったという声があります。ローグライクの構造そのものに由来する不満で、この点が合わないと、どれだけ評価が高くても楽しみにくいと思います。武器を持ち替えたり、神々の力の組み合わせを変えたりして、自分で変化をつけられる人ほど長く楽しめる作りです。逆に、毎回の違いを楽しむより、同じことの繰り返しに目が向いてしまう人は、途中で手が止まりやすいかもしれません。

強くなるまでの道のりが長い

武器の強化や能力の解放には、挑戦のたびに集めた素材が必要です。成長がゆっくりで、素材集めが作業的に感じたという声や、一部の武器が弱い、強化しにくいという指摘もありました。終盤のエリアでは、運に左右される場面が厳しいと感じた人もいるようです。

Switch では動作が重くなる場面も

Impulsegamer が触れたように、敵が多い場面ではフレームレートが落ちることがあります。ユーザーレビューでも、Switch Lite で動作が重くなる場面があったという声が見られました。遊べなくなるほどではありませんが、なめらかさを最優先する人は気にしておきたい点です。

早期アクセスで磨かれた完成度

本作は、正式版の前に長い早期アクセスの期間を設け、PCのプレイヤーの声を取り入れながら作り込まれました。Steam のストアページでは、正式版の発売日は2020年9月17日と表示されていて、Switch版の海外レビューもこの時期に集中しています。GAMINGbible が「アイデアがほぼ完成形」と評したのは、この長い調整の期間を踏まえてのことです。日本では、膨大な量のテキストを日本語にする作業に時間がかかり、海外から約9か月遅れての配信になりましたが、そのぶん会話の多い物語を日本語でじっくり味わえるようになっています。

評価が割れにくい理由と、合わない人の傾向

失敗が「損」にならない作り

本作の評価が高いところで安定しているのは、倒れることが物語の前進や能力の強化につながり、失敗しても何かを持ち帰れる作りになっているからだと思います。ローグライクの「振り出しに戻る」つらさを、上手に別の楽しみに置き換えているんですよね。

それでも合わないのは「繰り返し」が苦手な人

否定的な声の多くは、繰り返しの多さと成長の遅さに向けられています。決まった道筋を1回で味わいきりたい人や、同じ場所を何度も通るのが苦痛な人には、どうしても合いにくい作品です。

続編『Hades II』との選び方

続編の『Hades II』は、AUTOMATON によると、日本時間2025年9月26日に Switch と Switch 2 向けに配信されると発表されていました。PC版の早期アクセスを経た正式版としての登場で、Switch 2 のTVモードでは120fpsに対応しています。続編も単体で遊べますが、1作目の登場人物や関係性を知っていると楽しめる場面が多いので、シリーズに初めて触れるなら、価格の手ごろな本作から始めるのがおすすめです。

HADES Switch版は買いか

プレイ人数は1人です。パッケージ版は特典のサウンドトラックとブックレットが付く分、手元に残す楽しみもあります。

強くおすすめしたい人

  • テンポのいいアクションで、自分なりの戦い方を組み立てたい人
  • ローグライクに興味はあるが、難しそうで手を出せなかった人
  • ギリシャ神話や、キャラクター同士の会話劇が好きな人
  • 短い時間で区切りながら、携帯モードで遊びたい人

購入を見送ってもいい人

  • 同じ場所を何度も遊ぶことに、楽しさより苦痛を感じる人
  • 1本道の物語を、一度で最後まで味わいたい人
  • 敵が多い場面でも、常になめらかな動作を求める人

はじめの数回は思うように進めなくても、館に戻るたびに会話が増え、少しずつ強くなっていく手ごたえがあります。最初の数時間で「もう1回」と思えたなら、きっと最後まで手放せなくなる作品だと思います。