
ルイージマンション2 HDの評価・レビュー【口コミ・評判】3DS版からの変化と賛否
『ルイージマンション2 HD』は、2024年6月27日に任天堂から発売された Nintendo Switch 用のアクションアドベンチャーです。2013年にニンテンドー3DS で発売された『ルイージマンション2』を HD 化したもので、Metacritic によるとリマスターの開発は Tantalus が担当しています。怖がりのルイージが、オバケを吸い込む掃除機「オバキューム」を背負って、いくつもの屋敷を探索していきます。
評価を一言でまとめると、見た目と操作は確実に良くなったが、ゲームの中身は3DS版のままで、そこをどう受け止めるかで評価が分かれる作品です。Metacritic のメタスコアは77点で、否定的な評価は0件。大きな失敗は無いものの、「もう一歩踏み込んでほしかった」という声が多く集まりました。2019年の『ルイージマンション3』を先に遊んだ人が多いことも、評価に影響しているんですよね。この記事では、海外メディア、ファミ通のレビューから、ルイージマンション2 HD の口コミを整理しました。
※2026年11月8日時点の情報です。Nintendo Switch 専用ソフトのため、Steam のレビューは存在しません。
ルイージマンション2 HDのメタスコアとユーザー評価
Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは77点、批評家レビューは91件でした。内訳は肯定的67件(74%)、賛否24件(26%)、否定的0件です。ページ内の別の場所には92件という表示もありましたが、本記事では内訳を確認できた91件を使っています。4件に1件が賛否に分類されていて、満点に近い評価と70点前後の評価が混ざっている状態です。
ユーザースコアは7.6点(216件)で、内訳は肯定的136件(63%)、賛否60件(28%)、否定的20件(9%)でした。否定的な評価は1割を切っていて、遊んだ人の多くはおおむね満足しているようです。ただ、肯定的な評価の割合はメディアより低く、「悪くはないが、強く勧めるほどでもない」という温度感がユーザー側にもあります。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic と Game*Spark の海外レビューまとめに掲載されたレビューを、翻訳・要約して紹介します。
PLAY! Zine 90点
作り直されたモデルとテクスチャが、11年前のゲームに新しい命を吹き込んでいると評価しています。
GAMES.CH 88点
アクション、探索、パズルと変化に富んだ遊びは3DS版から健在で、見た目は今の水準に刷新された、という内容です。
Hobby Consolas 86点
ほかのリマスター作品ほどの完成度ではないかもしれないが、色あせない名作で、初めてなら発見が、経験者なら再会の喜びがあると書いています。
Nintenderos 85点
HD 振動とグラフィックを褒め、とても楽しいゲームの最良の版だとしています。
IGN 80点
IGN は10点満点中8点でした。PC Games(80点)は、小さな問題はあるものの名作に触れる良い機会で、経験者はグラフィックと操作性の向上以上を期待しないほうがよい、と注意しています。
GameSpot 70点
シリーズの中間に位置する少し変わった作品で、Switch のほかのリメイクほど必須ではないが、独自の魅力がある、という評価です。
Destructoid 70点
アニメーション、見た目、謎解きを評価しながら、章ごとに区切られた一本道の構成が楽しさの多くを奪っている、と指摘しています。
Checkpoint Gaming 50点
Metacritic で最も低い点数です。原作の問題点をほとんど直していないとして、ぎこちない操作と繰り返しの多い作業を挙げています。
評価の高いメディアは「HD 化の出来」を、低めのメディアは「原作の弱点が残っていること」を重く見ています。リマスターに何を求めるかで点数が変わる、というのが海外レビュー全体から見える傾向です。
ファミ通クロスレビューの評価
週刊ファミ通のクロスレビューは、4人全員が8点を付け、合計32点(平均8.0点)でした。点数がきれいにそろっていて、安定した評価です。
コメントでは、吸い込みの気持ちよさが健在であること、HD のグラフィックで建物の雰囲気が増したこと、ジャイロ操作で吸い込み口の向きを直感的に合わせやすくなったことが評価されています。謎解きの難しさがちょうどよく、屋敷のすみずみを調べる楽しさがある、という声もありました。
一方で、マップは2画面だった3DS版のほうが見やすいこと、同じ屋敷を何度も探索する部分が作業に感じられること、ストーリーデモが頻繁に入るテンポは好みが分かれること、初回プレイではゲームオーバー時の条件が厳しく感じることが、気になる点として挙げられていました。なお、開発者インタビューは、本記事の時点では確認できませんでした。
3DS版から変わったところ
遊ぶ前に、3DS 版との違いを整理しておきます。いちばん大きいのは画面です。The Aureview によると、3DS 版の240p から1080p の描画になり、細かな部分まで見えるようになりました。その一方で、Switch には立体視の機能が無いため、3DS 版の売りのひとつだった立体表示は無くなっています。
操作面では、ジャイロ操作でオバキュームの向きを合わせられるようになりました。2画面だった3DS 版では下の画面に常に地図が出ていましたが、Switch 版は1画面なので、地図は切り替えて確認する形です。ファミ通のレビューで地図の見やすさが話題になっていたのは、この変更のためです。遊びやすさに関わる部分は、こうした入力と表示の調整が中心だと考えておくとよいと思います。
評価されている点

HD化で増した屋敷の雰囲気
3DS の小さな画面で描かれていた屋敷が、テレビの大画面に合う解像度で作り直されました。家具の質感や、明かりに照らされたほこりっぽい空気感まで描き込まれ、暗い部屋を懐中電灯で照らしながら進む怖さとおかしさが、ぐっと伝わりやすくなっています。公式サイトで「こわ〜いマンション」と紹介されているとおり、温室、古い時計塔、雪山の山荘など、屋敷ごとに雰囲気が違うのも見どころです。
部屋中を吸い込みたくなる探索の楽しさ
オバキュームはオバケだけでなく、カーテン、じゅうたん、植木、紙くずなど、部屋のあちこちにあるものを吸い込めます。何かを吸うと隠れたお金が飛び出したり、新しい道が開けたりするので、自然と部屋のすみずみまで試したくなるんですよね。ファミ通のレビューで「掃除機のような吸引の感触が心地よい」という趣旨の感想が出ていたのも、この手触りの良さを指しています。
短く区切られたミッションで遊びやすい
本作は、屋敷ごとにいくつかのミッションに分かれていて、1回の冒険が比較的短くまとまっています。もともと携帯機で少しずつ遊ぶことを前提にした作りなので、Switch の携帯モードとの相性は良好です。寝る前に1ミッションだけ進める、といった遊び方がしやすい点は、本作ならではの長所です。
最大4人で遊べる「テラータワー」
本編とは別に、協力モードの「テラータワー」が収録されています。公式サイトの商品情報によると、ローカル通信とインターネット通信のどちらでも最大4人で遊べます(1台につき1人、インターネット通信には Nintendo Switch Online への加入が必要)。オバケを全員で退治したり、隠れたオバ犬を探したりと、短い時間で盛り上がれるモードです。
批判されている点

新しい要素がほとんど無い
最も多い指摘は、追加要素の少なさです。The Aureview は、ゲームプレイは原作のほぼ移し替えで、新しいオバケも屋敷もボスも無いと書いています。ComicBook(70点)は、原作の欠点を直す機会を逃したため、特に3DS版を持っている人には勧めにくいとしていました。3DS で遊び込んだ人にとっては、見た目以外に新鮮さを感じにくい作りです。
ミッション制で探索が細切れになる
短く区切られた構成は遊びやすさにつながる一方、探索の自由さは少なくなります。ミッションの途中で何度も呼び出しが入って話が中断されたり、同じ屋敷を目的を変えて何度も回らされたりするため、Cubed3 は、こうした中断やセーブのしにくさが体験を損なっていると指摘していました。屋敷を自分のペースで歩き回れる『ルイージマンション3』を先に遊んだ人ほど、窮屈に感じやすい部分です。
3作目と比べると見劣りする
Gameblog.fr(70点)や TheSixthAxis(70点)は、本作を最良の版と認めながらも、『ルイージマンション3』の影に隠れてしまうと書いています。3作目は Switch 向けに一から作られた作品で、オバキュームでできることも演出の豪華さも上です。発売の順番が逆になったことで、2作目のリマスターが「前の世代のゲーム」に見えてしまうのは避けにくいところでした。
価格がリマスターとしては高め
希望小売価格はパッケージ版6,578円、ダウンロード版6,500円(いずれも税込)で、新作とほぼ同じ価格です。Cubed3 は価格の高さにも触れていて、Game*Spark のまとめでも、機能面や価格では評価が分かれていると紹介されていました。中身が3DS版とほぼ同じことを考えると、割高に感じる人がいるのも自然だと思います。
評価が分かれるのは「3作目を遊んだかどうか」
ルイージマンション2 HD への評価は、プレイヤーの経験によって大きく変わります。シリーズを初めて遊ぶ人や、3DS 版を遊び逃した人にとっては、きれいになった画面で名作を楽しめる良い機会です。SpazioGames(80点)が、経験の有無を問わず楽しめると書いたのは、こうした人たちを念頭に置いた評価だと思います。
反対に、3DS 版を遊び込んだ人や、『ルイージマンション3』の自由な探索に慣れた人にとっては、新しさの少なさとミッション制の窮屈さが目立ちます。作品の出来が悪いわけではなく、「すでに知っている体験をもう一度定価で買うか」という判断が、そのまま点数の差になって表れているんですよね。
ルイージマンション2 HDは買いか
本編は1人用で、テラータワーだけが通信で最大4人に対応しています。1台の本体を複数人で囲んで遊ぶモードは無いので、家族や友人と遊びたい場合は、人数分の本体とソフトが必要になる点に注意してください。
おすすめしやすい人
- 『ルイージマンション3』を遊んで気に入り、シリーズのほかの作品も遊んでみたい人
- 3DS 版を遊んでいない、または手放してしまい、きれいな画面で遊び直したい人
- 1回30分ほどの短い区切りで、少しずつ進められるゲームを探している人
見送ってもよさそうな人
- 3DS 版をすでに遊び込んでいて、新しい屋敷や追加要素を期待している人
- 話の中断が少なく、自由に屋敷を歩き回れる探索を好む人
- リマスター作品には、新作より安い価格を求める人
ルイージが震えながら暗い部屋の扉を開け、カーテンを吸い込んでは小銭に喜ぶ。その小さな楽しさを積み重ねていくのが、このシリーズの魅力です。HD 化でその手触りはしっかり磨かれているので、3作目とは別の味わいを楽しむつもりで手に取ると、満足できる1本だと思います。