
ミートピア(Switch)の評価・レビュー【口コミ・評判】メディアとユーザーで割れる理由
Nintendo Switch 版『ミートピア』は、2021年5月21日に任天堂から発売された RPG です。2016年にニンテンドー3DS で出た作品に新しい要素を加えたもので、Metacritic によると開発は GREZZO。剣と魔法のファンタジー世界の登場人物を、すべて自分で作った Mii で決められるのが特徴です。主人公は自分、仲間は家族や友だち、魔王はお母さん、といった配役ができるので、ゲームを始める前の Mii 作りの段階から、もう遊びが始まっているようなものなんですよね。
評判をまとめると、メディアの採点は伸び悩んだものの、実際に遊んだユーザーからの評価は高い、珍しいタイプの作品です。Metacritic のメタスコアは71点ですが、ユーザースコアは8.2点と、メディアより10点以上高くなっています。この記事では、海外レビュー、価格.com のユーザーレビュー、公式サイトの情報をもとに、ミートピアの評価がなぜ割れるのかを整理しました。
※2026年11月8日時点の情報です。Nintendo Switch 版は Switch 専用で PC 版は無いため、Steam のレビューは存在しません。
ミートピアのメタスコアとユーザー評価
Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは71点、批評家レビューは60件でした。内訳は肯定的22件(37%)、賛否37件(62%)、否定的1件(2%)です。賛否に分類されたレビューが6割を超えていて、多くのメディアが「楽しい部分もあるが、RPG としては物足りない」という中間の評価をしています。なお、批評家レビュー一覧のページでは61件と表示されていて、件数に1件のずれがありました。
これに対して、ユーザースコアは8.2点(226件)で、内訳は肯定的167件(74%)、賛否45件(20%)、否定的14件(6%)でした。メディアでは肯定的が4割に届かないのに、ユーザーでは7割を超えています。メディアとユーザーの評価がここまで逆の形になるのは、任天堂の作品の中でもあまり多くありません。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic に掲載されたレビューから、評価の高いものと低いものを翻訳・要約して紹介します。
Digitally Downloaded 90点
ばかばかしさにきちんと意味があり、遊ぶ人が登場人物を決められることで体験が自分だけのものになる、と高く評価しています。レビュアーはたびたび声を出して笑ったそうです。
Hardcore Gamer 80点
Switch への移植の出来は良く、Mii を使うことで笑いがいっそう面白くなっていると評価しています。オート戦闘と早送りがある基本的な戦闘も手堅く、おかしな RPG が好きな人に勧められる、という内容です。
But Why Tho? 80点
仲間どうしの関係に焦点を当てた作りは RPG の初心者に向いていて、慣れた人は単純さそのものを楽しめるかもしれない、と書いています。
Nintendo Life 70点(10点満点中7点)
Nintendo Life は10点満点中7点でした。南アフリカの Critical Hit(70点)は、100時間遊べる大作ではないが、かわいくて風変わりな小さな RPG だとまとめています。
NintendoWorldReport 65点
キャラクターどうしのやりとりは褒めつつ、戦闘の仕組みが薄すぎると指摘しています。
GameSpot 10点満点中5点
大手メディアの中では厳しめで、10点満点中5点でした。
CGMagazine 40点
否定的に分類された唯一のレビューです。序盤は気まぐれで楽しいが、あまりにも早く繰り返しになってしまう、と書いています。
高評価のメディアは「笑い」と「自分だけの配役」を、低評価のメディアは「戦闘の薄さ」と「繰り返し」を中心に見ています。同じ作品を、コメディとして見るか RPG として見るかで、評価がはっきり分かれているんですよね。
国内ユーザーの評価(価格.com)
価格.com の Nintendo Switch 版(パッケージ)のユーザーレビューは、満足度が5点満点中3.91点(集計対象9件)でした。星5が22%、星4が44%、星3が33%で、星2以下はありません。件数は少ないものの、極端に低い評価が無く、多くの人がそれなりに満足している様子が分かります。
項目別では、操作性が4.30点と高い一方、熱中度3.35点、快適性3.16点、ゲームバランス3.39点は、ゲームソフト全体の平均を下回っていました。Mii を自由に作れることや、キャラクターどうしのやりとり、気軽に遊べる進行は好評ですが、戦闘がほぼ自動で単調になりやすいこと、空腹などの管理がわずらわしいことが不満として挙がっています。操作が簡単で手軽な分、遊び込むほど同じことの繰り返しに感じやすい、という評価の形です。
ファミ通のクロスレビューの点数と、開発者インタビューは、本記事の時点では確認できませんでした。
評価されている点

身近な人が登場人物になる面白さ
このゲームの登場人物は、村人から王様、魔王まですべて Mii です。公式サイトでは「主人公はあなた、恐怖の大魔王はお母さん」という例が紹介されていて、家族や友だち、教科書で見た歴史上の人物まで、好きな人を好きな役に割り当てられます。似せて作った Mii ほど、何気ない動きやセリフがその人らしく見えてきて、思わず笑ってしまう場面が増えていきます。
性格で変わる予想外の行動
Mii には7種類の性格があり、戦闘中の行動に影響します。公式サイトによると、やさしい性格なら仲間をかばってくれることがある反面、弱った敵にとどめを刺さないこともあり、マイペースな性格なら気分しだいで本気を出したり怠けたりします。仲間を盾にして隠れる人や、敵と一緒に遊び出す人まで出てくるので、戦いがちょっとした寸劇のようになるんですよね。
宿屋の部屋割りで深まる人間関係
旅の拠点になる宿屋では、誰と誰を同じ部屋にするかを決められます。同じ部屋で過ごした Mii どうしは「好きレベル」が上がり、レベルが高いと戦闘中に仲間を助ける「好き行動」が出やすくなります。デート券で2人を海やカラオケ、カフェに出かけさせることもでき、部屋割りによっては仲がぎくしゃくすることもあります。仲良くさせたい2人を同じ部屋にしてみるなど、恋愛シミュレーションのような楽しみ方もできるのが、ほかの RPG にない魅力です。
料理とおこづかいで育てる手軽さ
Mii の能力は、戦いで手に入る料理を食べさせて上げていきます。公式サイトによると料理は150種類以上あり、同じ料理でも Mii ごとに好き嫌いが分かれていて、好物をあげると能力がより大きく上がります。新しい装備は、Mii が欲しがったときにおこづかいを渡すと、自分で買いに行く仕組みです。ときにはまったく違う物を買ってくることもあり、育成そのものが小さなイベントになっています。数字を細かく管理しなくても、Mii の反応を見ているだけで自然と強くなっていくので、RPG に慣れていない人でも迷いにくい作りです。
Switch版で増えた作る楽しさ

Switch 版では、Mii に「メイク」と「ウィッグ」を加えられるようになりました。顔のパーツと組み合わせることで、3DS 版よりはるかに細かく似せられます。オンラインでは他の人が作った Mii をもらうこともでき、アクセスキーを入力すればフレンド以外からも受け取れます(Nintendo Switch Online への加入が必要)。旅の途中で助けた馬が仲間になり、一緒に戦ってくれる要素も加わっています。
批判されている点
戦闘がほぼ自動で、操作する場面が少ない
プレイヤーが直接操作できるのは主人公だけで、仲間は性格に合わせて勝手に行動します。プレイヤーは回復の「ふりかけ」などで手助けする役回りです。この作りが「見ているだけ」と感じられやすく、NintendoWorldReport のように戦闘の薄さを指摘するメディアが多くありました。オート戦闘と早送りを使えば快適に進められますが、それは操作する楽しさが少ないことの裏返しでもあります。
中盤以降の繰り返し
道を進んで戦い、宿屋で休んで部屋割りを決め、また道を進む。この流れが最後まで大きく変わらないため、CGMagazine のように、早い段階で繰り返しに感じたというレビューが目立ちます。Mii のやりとりを見るのが好きな人には気にならない部分ですが、物語や戦略で引っ張ってほしい人は途中で手が止まりやすいと思います。
RPGとしての手応えは軽め
職業は戦士、魔法使い、僧侶などから選べ、物語を進めると、ネコやアクマ、プリンセスといった変わった職業も増えていきます。とはいえ、装備やスキルを細かく組み立てて強敵に挑むような深さはありません。But Why Tho? が書いたように、慣れた RPG ファンには単純すぎると感じられる作りです。
3DS版を持っている人には追加要素が少なめ
メイク・ウィッグや馬の仲間など、Switch 版ならではの要素はあるものの、物語や旅の流れは3DS 版を受け継いでいます。メキシコの Atomix(80点)は、全体を楽しいとしながらも、3DS 版を持っている人が買い直す必要は薄いかもしれない、と書いていました。
なぜメディアとユーザーで評価が逆になるのか
ミートピアの評価が割れる理由は、この作品の面白さが「誰の Mii で遊ぶか」に大きく左右されるからだと思います。レビューを書くメディアは、限られた時間で遊び、RPG としての仕組みやバランスを中心に評価します。そうすると、オート中心の戦闘や繰り返しの多さが、どうしても目立ってしまいます。
一方で、購入したユーザーは、家族や友人、好きな有名人を配役して、その人たちの珍道中を笑いながら見守ります。自分で作った Mii が勝手に恋をしたり、けんかをしたりするのは、配役した本人にしか分からない面白さです。点数の差は、ゲームの仕組みを見るか、自分だけの物語を見るかの違いから生まれているんですよね。
ミートピアは買いか
希望小売価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに5,478円(税込)です。プレイ人数は1人で、TV モード・テーブルモード・携帯モードに対応しています。Mii のオンラインでのやりとりには Nintendo Switch Online への加入が必要ですが、本編は加入していなくても遊べます。
向いていそうな人
- 家族や友だち、好きなキャラクターに似せた Mii を作るのが好きな人
- 戦略を練るより、仲間たちのやりとりをのんびり眺めるのが好きな人
- RPG にあまり慣れていない人や、親子で画面を見ながら遊びたい人
合わないかもしれない人
- 戦闘の一手一手を自分で考えて操作したい RPG ファン
- 先の読めない物語や、大きな展開で引っ張ってほしい人
- 3DS 版をすでに最後まで遊んでいる人
ミートピアは、遊ぶ前の準備がそのまま楽しさになるゲームです。誰を主人公にして、誰を魔王にするか。配役に悩む時間までが冒険の一部だと思えるなら、メタスコアの数字よりずっと笑える旅になると思います。