
ペーパーマリオ オリガミキングの評価【口コミ・評判】物語は高評価、バトルは賛否
『ペーパーマリオ オリガミキング』は、2020年7月17日に任天堂から発売された Nintendo Switch 用のアドベンチャーです。開発はインテリジェントシステムズで、Wii U の『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』に続くシリーズ作品です。世界を折り紙に作り変えようとするオリー王を止めるため、ペラペラのマリオが紙の世界を旅します。
口コミや評判を調べると、「物語とギャグ、音楽は最高」という絶賛と、「バトルがつらくて途中でやめた」という不満が同じくらいの熱量で語られている作品なんですよね。物語や世界観を味わいたい人には強くすすめられる一方、RPG らしい成長や戦闘を期待すると評価が下がりやすいソフトです。この記事では、Metacritic の点数、開発者の発言、日本のユーザーレビューから、その理由を探っていきます。
※2026年11月2日時点の情報です。Switch 専用ソフトのため、Steam のレビューは存在しません。
オリガミキングのメタスコアとユーザー評価
Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアが80点、批評家レビューは116件です。内訳は肯定的87件(75%)、賛否29件(25%)、否定的0件で、批評家の4人に1人が「賛否あり」の点数をつけています。任天堂の看板キャラクターの作品としては、評価がやや割れたほうだと言えます。
ユーザースコアは7.1点(2,049件)で、内訳は肯定的1,280件(62%)、賛否353件(17%)、否定的416件(20%)でした。5人に1人が否定的な評価をしていて、そのほとんどがバトルに関する不満です。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic に掲載されている主なレビューを、翻訳・要約して紹介します。
LEVEL(チェコ) 100点
数多くの小さなステージやミッション、寄り道が詰まった大作だと評価しています。長年使われてきた仕組みを生かしつつ、新しい楽しさを恐れずに持ち込んでいる、という見方です。
Screen Rant 90点
いつまでも楽しめる物語、パズルとRPGを組み合わせた独自のバトル、冒険に満ちた美しい世界がそろった、必ず遊ぶべき Switch のソフトだとしています。
GamesBeat 85点
「欠点を抱えながらも成立しているゲーム」という表現が印象的です。通常のバトルは体験のごく一部にすぎず、終盤には気にならなくなった、遊ぶほど良くなる珍しい作品で、最後には大きな見返りがある、と書いています。
Shacknews 70点
大きな問題を抱えているが、物語が素晴らしいので、欠点を我慢してでも一度は体験する価値がある、という評価です。初めての折り紙のように出だしはぎこちないが、最後まで仕上げる価値がある、とたとえています。
GamingTrend 55点
ユーモアや冒険の作りは大きく前進したと認める一方で、バトルの仕組みは遊ぶほどいら立ちが増すと厳しく指摘しています。戦闘をなくしてしまえば、とても楽しいアドベンチャーになるかもしれない、とまで書いています。
開発者が語った「折り紙」と「パズル」の狙い
海外メディア VGC のインタビュー(Gameluster が紹介)には、任天堂の田邊賢輔プロデューサー、田端理沙アシスタントプロデューサー、インテリジェントシステムズのディレクターが登場しています。田端氏は、宮本茂氏の「新しい遊びに挑戦しなさい」という趣旨の助言をきっかけに、折り紙というテーマを思いついたと話しています。ディレクターによると、チームは実際にキャラクターの折り紙を折って、本物らしさと動きやすさを両立させたそうです。
田邊氏は、ボス戦は弱点を見つけて攻略法を考えるパズルとして作ったと説明しています。『シールシール』『カラースプラッシュ』がRPGらしさに欠けると批判されたことについては、その声を受け止めたうえで、気軽に遊ぶ人と熱心なファンの両方に向けて作っている、と答えました。
評価されている点

笑って泣ける物語とキャラクター
本作で最も評価が高いのは、物語とキャラクターです。オリー王の妹で、マリオの相棒になるオリビアをはじめ、旅先で出会う仲間との出会いと別れが丁寧に描かれます。公式サイトの紹介文にも「笑って泣いて、いっしょに過ごして、また別れて」とあり、価格.com でも「笑いと感動が詰まった良質なアドベンチャーRPG」という見出しのレビューがありました。キノピオたちの掛け合いや小ネタも多く、テキストを読むのが好きな人ほど楽しめる作りなんですよね。
紙と折り紙で作られた世界の手触り
紙吹雪をまいて地面の穴をふさいだり、折りたたまれたキノピオを助け出したり、紙ならではの遊びが世界中に散りばめられています。価格.com では「紙芝居みたいなグラフィックが良い」という声もあり、評価項目のグラフィックは4.28点でした。魔法陣の上で伸ばせる「カミの手」で、景色そのものをつかんで引きはがす仕掛けも、ほかのゲームでは味わえない感覚です。
音楽の評価が特に高い
価格.com の評価項目では、サウンドが4.63点と全項目で最も高くなっています。場面ごとに雰囲気をがらりと変えるBGMや、盛り上がるバトル曲を挙げる声が多く、批判的なレビューでも音楽だけは褒められていることが多い印象です。
ボス戦は手応えのあるパズル

土・水・火・氷の力を持つ「カミさま」や、文房具の姿をした「ブンボー軍団」とのボス戦は、通常のバトルとは別のルールで進みます。床のパネルを動かしてマリオの進む道を作り、相手の弱点を突く形式で、毎回違う攻略法を考える楽しさがあります。カミさまを倒すとオリビアがその折り方を覚え、行けなかった場所へ進めるようになったり、バトルで強力な攻撃が出せるようになったりします。
批判されている点

「360°バトル」の好みがはっきり分かれる
通常の戦闘は、同心円状のリングを回したりずらしたりして、制限時間と回数の中で敵を一列や固まりに並べ、ブーツやハンマーで一気に攻撃する仕組みです。公式サイトによると、うまく並べられると攻撃力が1.5倍になります。アイデア自体は面白いと評価されていますが、何十回と繰り返すうちに作業に感じる人が多く、価格.com でも「単純なパズルゲームを延々とさせられ、苦痛」「久しぶりに途中で断念したゲーム」という声がありました。
戦っても強くなった実感が少ない
Metacritic の否定的なユーザーレビューで目立つのは、戦闘の意味が薄いという不満です。投稿によると、経験値によるレベルアップの仕組みが無く、戦闘で主に得られるのはコインのため、「何百回戦っても成長につながらない」と感じる人がいます。シリーズ初期の『ペーパーマリオ』や『ペーパーマリオRPG』のような成長の楽しさを期待していたファンほど、この点を厳しく見ているようです。
子どもには戦闘が難しいことも
見た目は親しみやすい作品ですが、価格.com には「子どもにさせてみたが、戦闘画面で諦めていた」という声がありました。リングを動かす操作は空間的なパズルなので、低学年の子どもには難しく感じられる場合があります。コインを払ってキノピオに手伝ってもらったり、制限時間を延ばしたりする救済はあるので、親が助け方を教えてあげると進めやすくなります。
会話のテンポと敵との遭遇の多さ
海外のユーザーレビューには「会話が長く、ギャグが合わなかった」という意見もあります。日本のレビューでも、敵と出会う回数が多く、1回の戦闘に時間がかかるため、探索のテンポが途切れるという指摘がありました。物語を楽しみにしている人ほど、戦闘の回数が気になりやすい構造なんですよね。
日本のユーザーレビューの傾向
価格.com のユーザーレビューは、満足度が3.51点(集計対象9件、総投稿数9件)で、カテゴリ平均の3.78点を下回っています。内訳は星5が33%、星4と星3が22%ずつ、星1が22%と、高評価と低評価がはっきり分かれました。評価項目では、サウンドとグラフィックが高く、熱中度3.33点、継続性3.10点、ゲームバランス3.39点が低めです。
見出しには「大人が楽しめる子供の絵本のお話」「ペーパーマリオ大好きな大人向け」「ハマる人はハマる」という言葉が並び、件数は少ないものの、海外の評価と同じく「物語は良いがバトルが分かれ目」という傾向が読み取れます。
興味深いのは、シリーズを初めて遊んだという人の感想です。見た目から子ども向けの作りを想像していたが、実際は任天堂らしい丁寧な作り込みで、大人も最後まで飽きずに楽しめた、と書かれていました。過去作と比べる目線を持たない人ほど、素直に高く評価しやすい作品なのかもしれません。
バトルを楽にするコツ
バトルへの不満が多い作品だからこそ、公式サイトや開発者の説明にある「楽になる仕組み」を知っておくと、印象がかなり変わります。
- フィールドで敵をふんだり、ハンマーでたたいたりしてからバトルに入ると、先にダメージを与えられる
- 攻撃のときにタイミングよくボタンを押すと、ダメージがさらに上がる
- コインを使えば、キノピオが助けてくれたり、制限時間が延びたりする
- ボス戦で詰まったら、コインでキノピオからヒントを聞ける(開発者インタビューでも、気軽に遊ぶ人への配慮として紹介されている)
コインは冒険中にたくさん手に入るので、出し惜しみせず手助けに使うのが快適に進めるいちばんの近道です。敵を全部倒す必要がない場面では、遭遇そのものを避けて歩くのも一つの手だと思います。
なぜ評価が割れるのか
本作は、物語・世界観・音楽を楽しむアドベンチャーとしては非常に完成度が高い一方、RPGとして見ると成長の要素が薄い作品です。どちらの目線で遊ぶかによって、同じゲームが傑作にも凡作にも見えるんですよね。批評家の4人に1人が賛否ありの点数をつけ、ユーザーの5人に1人が否定的な評価をしているのは、まさにこの目線の違いが表れた結果だと思います。
ペーパーマリオ オリガミキングはどんな人に向いているか
希望小売価格は6,578円(税込)で、プレイ人数は1人です。物語を最後まで見届けたときの満足感は、海外の辛口レビューでさえ認めているところなので、そこに価値を感じるかどうかで判断するのがよさそうです。
楽しめるタイプ
- 会話劇や小ネタを読みながら、のんびり冒険したい人
- 紙や工作をテーマにした、ユニークな見た目の世界に惹かれる人
- パズルを解く感覚の戦闘を、頭の体操として楽しめる人
物足りなく感じそうなタイプ
- 経験値を稼いで仲間や主人公を育てる、昔ながらのRPGを求める人
- 同じ形式の戦闘を何度も繰り返すことに、すぐ飽きてしまう人
- 空間を把握するパズルが苦手な、小さな子ども
遊ぶときは、通常のバトルを「次の場面へ進むための小さなパズル」と割り切り、コインでの手助けも遠慮なく使うのがおすすめです。戦闘のストレスを減らすほど、オリビアとの旅の物語や、紙の世界の細かな遊び心に目が向くようになります。GamesBeat が書いていたように、エンディングまでたどり着いたとき、この冒険の印象はきっと大きく変わっているはずです。