Pokémon LEGENDS アルセウス のキービジュアル

Pokémon LEGENDS アルセウスの評価・レビュー【口コミ・評判】

『Pokémon LEGENDS アルセウス』は、2022年1月28日に発売された Nintendo Switch 用のアクションRPGです。ナンバリングの本編とは別の「LEGENDS」という新しい枠で作られ、まだポケモンと人が深く関わっていない昔の時代を舞台に、ポケモン図鑑の完成を目指します。アルセウスの評価や口コミを調べると、Switch で出たポケモンの中では、メディアとユーザーの両方からの評価が珍しくそろっている作品なんですよね。

ひと言でまとめると、「ポケモンを見つけて、近づいて、捕まえる」という遊びを主役に据え直したことが高く評価され、グラフィックや後半の作業感への不満はあっても、全体としては好意的に受け止められた作品です。この記事では、Metacritic の点数と内訳、海外メディアのレビュー、ファミ通のクロスレビュー、価格.com の口コミから、評判の中身を整理しました。

※2026年11月8日時点の情報です。Nintendo Switch 専用ソフトのため、Steam のレビューはありません。

アルセウスのメタスコアとユーザー評価

Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは83点で、批評家レビューは118件でした。内訳は肯定的102件(86%)、賛否16件(14%)、否定的0件です。否定的なレビューが1件もない点は、ポケモン本編のメタスコアと比べても目を引きます。

ユーザースコアは8.0(評価数5,249件)で、こちらも「おおむね好評」の区分に入っています。内訳は肯定的3,914件(75%)、賛否725件(14%)、否定的610件(12%)でした。ユーザースコアが5点を下回ることもある Switch のポケモン作品の中で、4人に3人が肯定的という数字は、ファンからの支持の厚さを示しています。

海外メディアのレビュー・評価

Metacritic に載っているレビューの中から、点数の高いものと低いものを7つ選び、翻訳・要約しました(点数は Metacritic 上の表記です)。

Digitally Downloaded 100点

ゲームフリークにとって大胆な新しい方向性であり、このシリーズへの熱意をもう一度よみがえらせてくれた、と最高点をつけています。

Movies Games and Tech 90点

ファンが長いあいだ望んでいたポケモンの体験だと評価し、世界そのものを学んでいく作りに重点が置かれている点を挙げています。

Gamersky 88点

物語、オープンな広いフィールド、新しいバトルの仕組みを評価しつつ、欠点も少なくないことを認めています。

MGG Spain 83点

今年もっとも楽しく、意味のある作品のひとつだとしながら、最も磨き上げられた作品ではなく、技術面の仕上がりは弱いと書いています。

Gamepressure 80点

『ソード・シールド』の広いフィールドより良くなったと評価する一方、バトルの少なさ、マルチプレイがないこと、登場するポケモンの数が控えめなことで、物足りなさが残るとしています。

New Game Network 75点

見た目の問題とゆっくりした序盤のせいで完璧からは遠いとしながら、シリーズの楽しくわくわくする進化だと結論づけています。

IGN Italia 50点

シリーズにとって大きな一歩になるはずだったのに、がっかりする体験だったと、掲載されたレビューの中では最も厳しい評価です。

点数の高いレビューは「新しい方向性」そのものを評価し、点数の低いレビューは技術面や遊びの量に目を向けています。方向性を否定するレビューはほとんどなく、仕上がりの評価で点数が分かれた、という形です。

最初のパートナー候補のヒノアラシ・モクロー・ミジュマルが赤いじゅうたんの上に並ぶ場面
画像: www.pokemon.co.jp(公式)

国内の評価(ファミ通・価格.com)

ファミ通のクロスレビュー(週刊ファミ通1733号)は、10点・9点・9点・10点の合計38点でした。10点をつけたレビュアーのひとりは、好きなポケモンを遠くに見つけて忍び寄り、捕まえるときのドキドキ感と、緊張感のあるボス戦、広い野原や空を駆け回る気持ちよさを挙げています。もうひとりの10点のレビュアーは、捕獲の手軽さと、自分だけの発見があるように感じられるフィールドの作り、個性的な登場人物を評価していました。

9点のレビュアーからは、図鑑のタスクをこなしながら広いフィールドを歩き回る楽しさや、バトル中も自由に動き回れる点を評価する声がありました。気になる点としては、UI(画面の表示や操作の案内)に少しクセがあること、フィールドでの操作ミスが起きやすいことが挙がっています。ただ、後者については緊張感を生むための意図的な作りかもしれない、という見方も添えられていました。

価格.com のレビューでは、満足度は5点満点中4.31点で、集計対象は26件でした(2026年11月8日時点)。項目別ではグラフィック4.43点、サウンド4.34点、ゲームバランス4.22点と、どの項目も4点台です。口コミでは、フィールドでポケモンを捕まえたり戦ったりできる新鮮さや、気軽に遊べる雰囲気が褒められる一方、カメラやスティックの操作が硬い、図鑑を埋める条件が後半は作業のように感じる、サブ要素が少ない、という声も見られました。

販売本数から見た反響

株式会社ポケモンの発表を伝えたファミ通の記事(2022年2月4日)によると、本作は発売初週に全世界で650万本を販売しました(任天堂調べ)。Nintendo Switch のポケモンとしては、それまでで最も速く、最も多い初週の記録です。国内でも、ファミ通の推定でパッケージ版(ダウンロードカードを含む)が発売3日間で約142.5万本を売り上げています。新しい枠のソフトでありながら、本編と変わらない規模で受け入れられたことが分かります。

評価されている点

捕獲そのものがアクションになった

本作の評価の中心は、なんといっても捕まえる遊びの新しさです。草むらに隠れて背後から近づき、気づかれる前にボールを投げる。逃げられたら追いかけ、怒って向かってくるポケモンはかわしながら対応する。これまで「バトルで弱らせてから投げる」が基本だった捕獲が、フィールドの上で手を動かす遊びに変わりました。ファミ通のレビュアーが「ドキドキ」と表現したのも、この部分です。

図鑑を埋める理由がはっきりしている

本作の図鑑は、捕まえるだけでは完成しません。同じポケモンを何匹か捕まえる、特定の技を使うところを見る、といった調査のタスクがあり、進めるほど研究のレベルが上がっていきます。ファミ通のレビュアーも、こうした研究の要素がポケモンとの距離を縮めてくれると評価していました。1匹ずつと付き合う時間が長くなるため、なじみのポケモンでも新しい発見があるのが良いところです。

移動の気持ちよさと、クセのある登場人物

フィールドの移動も好評です。ファミ通のレビュアーは、広い野原や空を駆け回れる爽快感を挙げていました。進むにつれて行ける範囲や移動の手段が増えていくので、最初は遠くに見えるだけだった場所に、あとから自分の力でたどり着ける喜びがあります。物語の面では、ヒスイ地方で暮らす人々の個性の強さが楽しいという声がありました。ただし同じレビュアーは、物語がシリーズの過去作を知っている前提で作られている部分もあると書いており、これが初めてのポケモンという人には、少し分かりにくい場面があるかもしれません。

シリーズの「原点」を感じる世界

舞台のヒスイ地方は、ポケモンと人がまだ距離を置いて暮らしている時代です。ポケモンは身近な相棒ではなく、ときに危険な野生の生き物として描かれます。Digitally Downloaded が「熱意をよみがえらせてくれた」と書いたように、長年のファンほど、初めてポケモンの世界に触れたときの気持ちを思い出す作りになっています。

赤い帽子の男の子と白いずきんの女の子、選べる2人の主人公が並ぶ画面
画像: www.pokemon.co.jp(公式)

批判されている点

グラフィックと技術面の粗さ

最も多く挙がる不満は見た目です。MGG Spain が技術面の仕上がりの弱さを、New Game Network が見た目の問題を指摘しているように、技術面の作り込みについては、海外メディアから厳しい声が出ました。遊びの評価は高いのに、グラフィックで損をしている、という評価のされ方が目立ちます。

バトルと通信要素の少なさ

捕獲が主役になった分、トレーナーとの対戦は控えめです。Gamepressure はバトルの少なさとマルチプレイがないことを、物足りなさの理由に挙げていました。公式サイトの商品情報でもプレイ人数は1人で、友だちと対戦して遊ぶことを重視する人には、合わない作りかもしれません。

序盤のゆっくりさと後半の作業感

New Game Network は序盤のテンポの遅さを指摘しています。また価格.com の口コミでは、図鑑の完成を目指すと同じポケモンを何度も相手にすることになり、後半は作業に感じるという声がありました。図鑑の研究を楽しめるかどうかで、遊び続けられる時間が大きく変わりそうです。ファミ通のレビュアーが指摘したUIのクセも、序盤のうちは戸惑いやすい部分です。メニューや道具の切り替えに慣れるまでは、思ったように捕獲や移動ができず、もどかしく感じることがあります。逆に言えば、操作に慣れて自由に動けるようになる中盤からが、本作の本領と言えます。

なぜアルセウスはユーザーに支持されたのか

本作の前後に出た Switch のポケモン本編では、メディアの点数とユーザーの点数が大きく離れることが続きました。その中でアルセウスだけが、メタスコア83点とユーザースコア8.0という、どちらも高い評価を得ています。

理由のひとつは、技術面の不満を、遊びの新しさが上回ったことだと思います。グラフィックの粗さは多くのレビューで指摘されていますが、「捕まえる楽しさ」というポケモンの一番根っこにある部分が新しくなったことを、ユーザーは高く評価しました。もうひとつは、本編とは別の枠として出たことです。対戦や交換の遊びが少なくても「LEGENDS は捕獲と探索の作品」と受け止められたため、本編に求められる条件で減点されにくかったんですよね。

一方で、IGN Italia の50点のように、大きく変わることを期待した人ほど、変化の幅が小さいと感じた例もあります。どこまでの革新を求めていたかで、受け取り方が変わる作品でもあります。

アルセウスは今から買っても楽しめるか

希望小売価格は6,578円(税込)です。公式サイトでは、Pokémon HOME との連携も案内されています。

今から遊んで満足しやすい人

  • ポケモンをじっくり観察して、自分の手で捕まえる過程を楽しみたい人
  • 図鑑のタスクを1つずつ埋めていくような、コツコツ型の遊びが好きな人
  • シリーズに少し飽きてきて、新しい切り口のポケモンを探している人

ほかの作品も検討したほうがいい人

  • グラフィックの美しさや、なめらかな表示を重視する人
  • トレーナー同士の対戦や、友だちとの通信プレイを中心に遊びたい人
  • 同じ作業の繰り返しに飽きやすく、物語をテンポよく進めたい人

アルセウスは、見た目の完成度より、遊びの手ざわりで評価を勝ち取ったソフトです。草むらから顔を出したポケモンにそっとボールを投げる、その一瞬を楽しめそうなら、発売から年数がたった今でも十分に手に取る価値があると思います。