ポケットモンスター スカーレット のキービジュアル

ポケモン スカーレットの評価・レビュー【口コミ・評判】

『ポケットモンスター スカーレット』は、2022年11月18日に発売された Nintendo Switch 用の RPG です。同時発売の『バイオレット』と対になる本編の作品で、シリーズで初めて、境目なくつながった広い世界を自由に冒険できるオープンワールドになりました。任天堂の IR 資料によると、『スカーレット・バイオレット』の合計販売本数は2,866万本(2026年9月末時点)です。それほど売れた作品なのに、スカーレットの口コミや評判を調べると、ユーザースコアはシリーズの中でもかなり低い水準なんですよね。

先に要点を書くと、自由に歩き回れる冒険の楽しさは国内外で高く評価された一方、発売当初の処理落ちや表示の不具合が強い批判を集め、ユーザーの点数を大きく下げた作品です。この記事では、Metacritic の点数と内訳、海外メディアのレビュー、ファミ通と価格.com の評価、発売後の公式の対応までを順に整理しました。

※2026年11月8日時点の情報です。Nintendo Switch 向けのソフトで PC 版は出ていないため、Steam のレビューはありません。

スカーレットのメタスコアとユーザー評価

Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは72点、批評家レビューは118件でした。内訳は肯定的56件(47%)、賛否60件(51%)、否定的2件(2%)です。肯定的より賛否の評価のほうが多く、Metacritic の区分では「賛否両論」に入っています。

ユーザースコアはさらに厳しく、3.6点(評価数4,214件)で「おおむね不評」でした。内訳は肯定的933件(22%)、賛否640件(15%)、否定的2,641件(63%)です。評価をつけたユーザーの6割以上が否定的という結果で、販売本数の大きさとは対照的な数字になっています。

海外メディアのレビュー・評価

Metacritic に掲載されたレビューから7つを選び、翻訳・要約しました(点数は Metacritic 上の表記です)。

Digitally Downloaded 100点

技術的な問題は小さなことで、自分はフレーム数を数えるためではなくポケモンのために遊んでいる、と書き、すばらしい時間だったと評価しています。

PlaySense 80点

遊びの中身、音楽、自由な感覚をそろえたシリーズ屈指の作品だとしながら、フレームレートの低さがたびたび体験を損なうと指摘しています。

Twinfinite 80点

楽しい作品であることは認めつつ、足を引っ張っている部分を磨き上げる時間を、ゲームフリークにもっとかけてほしかったと書いています。

GameSkinny 70点

物語の語り方と探索は新鮮だと評価する一方、一部の仕組みは見せかけのように感じたとして、今後の追加コンテンツや次回作での改善に期待しています。

Shacknews 70点

良いアイデアが動作の問題で台なしになっていると指摘し、Switch の性能でそれを完全に直せるかは疑わしいと書いています。強く支持するのは熱心なファンが中心になるだろう、という見方です。

Game Rant 60点

友だちとの冒険、バトルの戦略、ポケモン集めは楽しめたものの、味気ないオープンワールドと技術的な問題が全体を重くしている、という評価です。

Het Nieuwsblad 20点

複数のキャラクターが同時に出る場面ではほとんど遊べないほど動作が悪く、発売できる状態ではなかったと、最も厳しい点をつけています。

高い点のレビューも低い点のレビューも、ほぼすべてが動作の問題に触れているのが特徴です。違うのは、それを「小さな問題」と見るか、「遊びを壊す問題」と見るかでした。

青い海と緑の島々が広がるパルデア地方を高い場所から見渡した景色
画像: www.pokemon.co.jp(公式)

国内の評価(ファミ通・価格.com)

国内の専門誌の評価は、海外よりかなり高めです。ファミ通のクロスレビュー(週刊ファミ通1775号)は、9点・10点・10点・9点の合計38点でした。レビュアーからは、オープンワールドによってポケモンの世界の一員になったように感じられること、3つの物語が探索の道しるべになっていることが評価されています。先頭のポケモンにアイテムを拾わせたり、自動で戦わせたりできる便利な機能や、テラスタルと最大4人での通信プレイの新鮮さを挙げる声もありました。気になる点としては、通信プレイ中はマップが使いにくいことが挙がっています。

価格.com のレビューでは、満足度は5点満点中3.94点で、レビューは20件でした(2026年11月8日時点)。星5つが32%、星4つが37%で、Metacritic のユーザースコアほど厳しい評価にはなっていません。好きな順番でエリアを回れる自由さや音楽、家族や子どもと遊びやすい点が褒められています。一方で、バトル中のカメラやポケモンが地形に引っかかる問題、場面によって処理が重くなること、強さの調整のばらつきを指摘する声もありました。

発売後の公式の対応と Switch 2 での変化

Game*Spark の記事(2022年12月1日)によると、株式会社ポケモンは更新データ Ver.1.1.0 の配信を告知した際に、ゲームの進行に関わる不具合を調査していること、ほかにも多くの意見を受け取っていることを伝え、改善を続けていくとコメントしました。ポケモンの本編で、このような形で不具合についてお詫びと説明が出るのは異例でした。

その後、2025年6月3日には Nintendo Switch 2 向けの無料更新データ Ver.4.0.0 が配信されています。Game*Spark の記事によると、Switch 2 で遊ぶとフレームレートの向上と高解像度化が反映され、フィールドに表示されるポケモンの数が増えたり、遠くの施設がより細かく描かれたりするようになりました。公式サイトの商品情報でも、現在の対応機種は Nintendo Switch と Nintendo Switch 2 になっています。発売当時に最も批判された部分は、Switch 2 であればかなり和らいでいると言えます。

評価されている点

どこから回ってもいい冒険

本作の一番の魅力は、決められた順番に縛られない冒険です。ジムに挑む物語、巨大なポケモンを追う物語、学校の生徒たちとの物語の3つを、好きな順番で進められます。目の前の丘を越えたら何がいるのか、という興味のまま歩けるのは、これまでの本編にはなかった体験です。ファミ通のレビュアーが「世界の一員になったように感じる」と書いたのも、この自由さからです。

育成とバトルの手間が減った

先頭のポケモンを出して自動で戦わせる機能など、育成の手間を減らす仕組みが充実しています。レベル上げや素材集めに時間を取られにくいので、見つけたポケモンを手持ちに入れて試す、という遊び方がしやすくなりました。ポケモンのタイプを変えられるテラスタルは、対戦の戦略にも新しい読み合いを生んでいます。

友だちと同じ世界を歩ける

最大4人で同じフィールドを冒険できる通信プレイは、国内外のレビューで新鮮だと受け止められました。Game Rant のように低めの点をつけたレビューでも、友だちとの冒険は楽しめたと書いています。

耳に残る音楽と、目標が途切れない作り

音楽の評価も高く、ファミ通のレビュアーは BGM が印象に残ると書いていました。価格.com でもサウンドの項目は4.29点と、ほかの項目より高めです。また、手ごわい相手に勝つと次の目標や報酬が見えてくる作りのため、次はどこへ行こうかと考えながら遊び続けられる点も、ファミ通のレビュアーから評価されています。寄り道の途中で新しいポケモンに出会い、手持ちを入れ替えたくなる流れが自然に生まれるのは、オープンワールドならではの良さです。

リュックを背負った主人公が、海沿いの石畳の道を走っていく場面
画像: www.pokemon.co.jp(公式)

批判されている点

処理落ちと表示の不具合

批判の中心は、何よりも動作です。キャラクターが多い場面での処理落ち、遠くのものがカクカク動く表示、地形に埋まるような不具合などが、発売直後から大きな話題になりました。Het Nieuwsblad の20点や Shacknews の指摘は、まさにこの点を問題にしています。メタスコアが本編としては低めの72点にとどまり、ユーザースコアが3.6点まで下がった最大の理由は、ここにあると考えられます。

広いのに中身が薄く感じるフィールド

Game Rant が「味気ない」と書いたように、広さに比べて見どころが少ないという声もあります。移動している時間に対して、出会える驚きが少ないと感じる人もいるようです。オープンワールドという器の新しさは評価されても、器の中身については評価が分かれました。

強さの調整のばらつき

好きな順番で回れる代わりに、どこから攻めるかで敵の強さとのバランスが崩れやすい、という声があります。価格.com の口コミでも、簡単すぎると感じる人と、特定の相手で急に苦戦する人の両方がいました。自由度の高さと引き換えの難しさと言えます。

なぜ専門誌とユーザーで評価が大きく割れたのか

ファミ通の38点とユーザースコア3.6点の差は、評価した時期と環境の違いが大きいと思います。クロスレビューは発売前のプレイをもとにした評価で、遊びの中身を中心に点数がつけられました。一方でユーザーの評価は、発売後に多くの人が実際に処理落ちや不具合に出会い、SNS で話題が広がったタイミングで集まっています。

もうひとつは、期待の大きさです。シリーズ初のオープンワールドとして注目を集めていた分、技術面のつまずきは「期待を裏切られた」という形で受け止められやすかったんですよね。逆に、Digitally Downloaded のように動作を気にせず遊べた人にとっては、自由な冒険の楽しさがそのまま残る作品でした。2,866万本という販売本数は、遊びそのものの魅力が多くの人に届いたことも示しています。

追加コンテンツ「ゼロの秘宝」

本作には、有料の追加コンテンツ『ゼロの秘宝』があります。Game*Spark の報道によると、前編「碧の仮面」は2023年9月13日、後編「藍の円盤」は2023年12月14日に配信され、価格は前後編のセットで3,500円です。新しいエリアと物語が加わるので、本編を終えたあとも冒険を続けたい人の選択肢になります。

スカーレットは今から買うべきか

希望小売価格は、パッケージ版が6,578円(税込)、ダウンロード版が6,500円(税込)です。スカーレットとバイオレットは、出現するポケモンの一部や登場人物の一部が違います。

スカーレットが今でもおすすめできる人

  • Nintendo Switch 2 を持っていて、改善された動作で遊べる人
  • 決まった順番ではなく、気になった場所から自由に冒険したい人
  • 友だちや家族と、同じフィールドを一緒に歩いて遊びたい人

購入前に慎重に考えたほうがいい人

  • 初代の Switch で遊ぶ予定で、処理落ちや表示の乱れが気になる人
  • 町の作り込みや、密度の高いオープンワールドを期待している人
  • 物語の進み方に合わせて、強さがきちんと調整された冒険を好む人

スカーレットの評判は、どの本体で遊ぶかで大きく変わります。発売当時の厳しい声の多くは動作に向けられたもので、自由に歩き回る冒険そのものは、今でも本作ならではの魅力です。Switch 2 で遊べる環境があるなら、発売当時よりずっと素直に楽しめるはずです。