
ルーンファクトリー5の評価・レビュー【口コミ・評判】今から買い?
『ルーンファクトリー5』は、2021年5月20日に Nintendo Switch で発売されたファンタジー生活ゲームです。畑仕事や恋愛といった暮らしと、武器や魔法でモンスターと戦う冒険を1本で楽しめるシリーズのナンバリング新作です。三人称視点を採用し、町やフィールドを立体的に見渡せる3Dの世界になりました。
ルーンファクトリー5の評判をひとことで言うと、「暮らし」と「冒険」を行き来するシリーズらしい楽しさは健在だが、Switch 版の動作の重さが評価を大きく下げた作品です。遊びの中身を楽しめた人と、処理落ちに我慢できなかった人とで、感想がまったく違うんですよね。この記事では、Metacritic、Steam、Amazon の評価と、開発者があとから語った振り返りをもとに、今から遊ぶ価値があるかを考えます。
※2026年11月8日時点の情報です。Switch 版の評価を中心に紹介します。
ルーンファクトリー5のメタスコアとユーザー評価
Metacritic の Switch 版ページでは、メタスコアは68点で「Mixed or Average(賛否両論)」でした。批評家レビューは58件で、内訳は肯定的21件(36%)、賛否35件(60%)、否定的2件(3%)です。賛否が6割を占めていて、多くのメディアが「良いところもあるが手放しでは勧めにくい」と判断したことが分かります。あとから出た PC 版は74点(9件)でした。
ユーザースコアは6.2点です。107件の評価のうち肯定的51件(48%)、賛否22件(21%)、否定的34件(32%)で、否定的な評価が3割を超えていました。好意的な声も半分近くあり、評価がはっきり二つに割れています。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic に掲載された Switch 版のレビューから、主なものを訳して要約しました(点数は Metacritic 上の表記です。海外版の発売は2022年3月)。
RPG Fan 90点
畑仕事のくり返しと手軽なダンジョン探索がうまくかみ合い、要素が多くてもまとまりがあると評価しています。長く遊べる作品だという結論です。
Hey Poor Player 80点
人間関係の仕組みやロード画面には不満があるとしつつ、新鮮で楽しいシリーズ新作として高く評価しました。
COGconnected 75点
楽しめたと認めながらも、見た目やメニューといった技術面の仕上げが足りず、アイデアをまとめきれていないと指摘しています。
Vandal 70点
シリーズらしい体験でファンは楽しめるが、新しい3Dグラフィックが足を引っぱる場面があると書いています。
Eurogamer Italy 60点
ファン向けの充実した内容は認めつつ、低いフレームレートやカクつき、粗いテクスチャといった技術面の問題が体験を損なっていると評価しています。
NintendoWorldReport 45点
畑仕事の操作の不便さ、動作の重さ、見た目、単調な世界を批判し、その年の大きな期待外れのひとつに挙げています。戦闘はときどき楽しいとも書いていました。

Steam版(PC)と国内の評価
PC 版は2022年7月に Steam で発売され、2026年11月8日時点の価格は5,980円です。英語表示のストアページで確認した集計では、レビュー1,959件のうち76%が好評で、総合評価は「やや好評」でした。ただし直近30日のレビューは14件中57%の好評で「賛否両論」となっていて、今でも好みが分かれていることがうかがえます。
国内では、Amazon.co.jp の Switch 版パッケージの商品ページで、5つ星のうち4.1(2,171件の評価)でした。Metacritic のユーザースコアと比べると、国内の評価はかなり好意的です。シリーズに親しんだ人が多く、多少の重さがあっても「ルーンファクトリーの新作が遊べる」こと自体を喜んだ人が多かったのだと思います。販売面でも、AUTOMATON の記事によると2022年5月の時点で50万本を突破していました。
ルーンファクトリー5はどんなゲームか
公式サイトによると、記憶をなくした主人公は自然豊かな町リグバースにたどり着き、町の平和を守る警備組織「Seed」のメンバーとして仲間と冒険をくり広げます。町の外には手ごわいモンスターがいて、さまざまな武器や魔法、仲間との連携技を使って戦います。
暮らしの面では、畑で野菜や果物を育てたり、川や海で釣りをしたり、ダンジョンで鉱石を掘ったりして集めた材料を、料理や鍛冶、調合などの「合成」に使えます。町の畑に加えて、巨大なドラゴンの背中にある農園も登場します。町では料理大会やペット大会、釣り大会、カブ祭りなど季節ごとのお祭りが開かれ、夏には海開きもあります。主人公は男女から選べ、気になる相手とデートを重ねて結婚すると、子どもも生まれます。プレイ人数は1人、CERO は B です。
開発者が振り返った「3D化の難しさ」
AUTOMATON に掲載された『龍の国 ルーンファクトリー』の開発者インタビュー(2025年9月12日)では、本作の開発にプロジェクトマネージャーとして関わったマーベラスの前川司郎氏が、『5』は『4』の仕組みを3Dにしてほぼそのまま移したような作品だったと振り返っています。2Dの作品を3Dにするのは大変で、本来は何かを削るべきだったとし、その結果「ルーンファクトリーらしさ」は残ったものの、粗さも出てしまったと話していました。
同じインタビューでプロデューサーの藤井宙氏は、要素の多い『4』を3Dにするには膨大な作業が必要だったと説明しています。たとえばアイテムを投げられる仕様ひとつでも、対象すべての3Dモデルが要るため、そこに手間をかけるか、全体の品質を上げるかのバランスが課題だったそうです。メディアやユーザーが指摘した「動作の重さ」や「仕上げの粗さ」の背景が、開発側の言葉からも見えてきます。
評価されている点
暮らしと冒険を行き来するシリーズらしさ
好評の中心は、朝に畑を世話して、昼はダンジョンへ、夜は料理や鍛冶をする、という1日のくり返しの楽しさです。海外のユーザーレビューにも、このシリーズで農業ゲームにはまったという声がありました。RPG Fan が「要素が多くてもまとまりがある」と評したように、やることの多さがそのまま魅力になっています。
個性豊かな町の人と、恋愛の自由度
リグバースの住人には、パン屋の夫婦やレストランの料理人、探偵事務所の2人など、店や仕事ごとに個性的な人物がそろっています。住人が増えて町がにぎやかになっていく感覚を楽しんだという声もありました。2021年11月ごろには、同性どうしの恋愛・結婚ができるアップデートも配信されています(Game*Spark の報道)。シリーズとしては初めての対応で、海外のユーザーからは歓迎する声が多く見られました。
モンスターに乗って戦う爽快感
戦闘はシリーズの中でも遊びごたえがあるという意見があり、ドラゴンやグリフォンなどに乗って戦えることを楽しんだ人もいます。公式サイトでも、仲間との連携技を使った戦い方が紹介されています。

批判されている点
Switch版の処理落ちとロード
最も多い不満は、動作の重さです。海外のユーザーレビューでは、フレームレートの低下やロードの長さ、本体の発熱が挙げられていて、戦闘しにくくなるほど重くなったという報告もありました。マーベラスは2021年6月の Ver.1.0.4 で、負荷の高い場面で解像度を下げてフレームレートを保つ「動的解像度変更」機能を追加しましたが(AUTOMATON の報道)、効果は限られていたという見方もあります。
古く見えるグラフィックと操作の遅れ
3Dになったことで、テクスチャや町並みの粗さが目につくという声があります。ダッシュや攻撃の入力が遅れて感じられる、という操作面の不満もありました。
広い世界の中身の薄さと、不便な仕様
マップは広くなったものの、その中で見つかるものが少ないという指摘や、戦闘が単調になりやすいという意見もあります。家具を思った位置に置きにくいなど、細かな使い勝手への不満も見られました。
なぜ評価が割れるのか
評価を分けているのは、シリーズの「遊びの中身」と、Switch 版の「技術面」のどちらを重く見るかだと思います。中身は『4』の流れをくむ充実したものなので、シリーズが好きな人ほど満足しやすい作品です。一方で、処理落ちやロードに敏感な人にとっては、その魅力にたどり着く前に疲れてしまう要因になります。
国内の Amazon の評価が高く、Metacritic のユーザースコアが低いという差も、この見方の違いを表しているように思えます。発売直後は不具合も多く、2021年6月の Ver.1.0.4 までに何度も更新データが配信されました。発売当初に遊んだ人と、修正後に遊んだ人とで印象が違うのも、評価が割れた理由のひとつです。
Switch版とSteam版、どちらを選ぶか
AUTOMATON の記事(2022年6月23日)によると、Steam 版は日本語と英語の音声を収録し、ゲームの内容は Switch 版と同じです。記事では、トレイラーの映像から60fps前後で動いているように見えるとして、Switch 版で課題だったフレームレートの不安定さが改善されている可能性が高いと伝えていました。Metacritic でも PC 版は74点と、Switch 版より6点高くなっています。
動作の安定を最優先にするなら、ある程度の性能の PC を持っている人には Steam 版が有力です。一方で、町の人とのやり取りや畑仕事を、携帯モードで気ままに続けたいなら Switch 版の手軽さも捨てがたいところです。どちらを選ぶかは、動作の重さをどれだけ気にするかで決めるのがよいと思います。
ルーンファクトリー5は今から買うべきか
任天堂のソフト情報では、Switch 版ダウンロード版は7,678円(税込)、任天堂のストアにある「デジタルデラックス」は8,778円です。発売から時間がたっているので、過去に何度か行われてきたダウンロード版のセールを待ってから手に取るのも現実的な選び方です。
個人的には、シリーズの暮らしと冒険のくり返しが好きな人なら、今からでも十分に楽しめる作品だと思います。アップデートで不具合の多くは直り、恋愛の幅も広がりました。ただ、Switch 版の動作の重さは、遊びの土台にかかわる問題として今も残っています。この点をどこまで許せるかが、買うかどうかの分かれ目になりそうです。
おすすめしやすい人
- 畑仕事とダンジョン探索を行き来する、シリーズならではの遊びが好きな人
- 多少の処理落ちより、町の人との恋愛や生活の楽しさを重視する人
- モンスターを仲間にしたり乗ったりする要素にひかれる人
慎重に考えたほうがいい人
- なめらかな動きや、引っかかりのない操作感を重視する人
- 最新の3Dアクションのような映像や爽快さを期待している人
- ロードの待ち時間や細かな不便さが気になりやすい人
ルーンファクトリー5は、シリーズが3Dという新しい形に踏み出した、挑戦の跡がそのまま残っている作品です。粗さも含めて、その一歩を楽しめる人にとっては、リグバースでの暮らしが長く続く1本になると思います。