真・女神転生V のキービジュアル

真・女神転生Vの評価【口コミ・評判】今から買うならVengeanceとどっち?

『真・女神転生V』は、2021年11月11日にアトラスから発売されたNintendo Switch専用のRPGです。ナンバリングとしては『真・女神転生IV FINAL』以来の新作で、ニンテンドー3DSからSwitchに舞台を移した本編にあたります。荒廃したもうひとつの東京「ダアト」を舞台に、人と悪魔が融合した存在「ナホビノ」となった主人公が、悪魔と交渉し、合体させながら戦っていきます。

先に結論を書くと、戦闘と悪魔合体の面白さはシリーズ屈指と評価される一方、物語の薄さとSwitchでの動作には不満が残った作品です。メタスコアは84点、ファミ通のクロスレビューは4人全員が9点でした。ただし、2024年には新しい物語を加えた『真・女神転生V Vengeance』が出ているため、いまから遊ぶならどちらを選ぶかも大事なポイントになります。この記事では、各サイトの評価をもとに、無印版の口コミ・評判を整理します。

※2026年11月8日時点の情報です。

真・女神転生Vのメタスコアとユーザー評価

MetacriticのSwitch版(海外名『Shin Megami Tensei V』)のメタスコアは84点で、レビューは103件と、Switchの新作RPGとしてはかなり多い件数が集まっています。表示された内訳は肯定的89件(91%)、賛否両論9件(9%)、否定的0件で、低い点をつけたメディアはほとんどありません。

ユーザースコアは10点満点中8.4(754件)で、肯定的612件(81%)、賛否63件(8%)、否定的79件(10%)でした。プレスターンバトルの完成度、悪魔の勧誘と合体、スキル継承の奥深さ、BGMの評価が特に高く、マルチエンディングや2周目の引き継ぎ要素を楽しむ声もあります。一方で、物語と脇役の掘り下げが弱い、フレームレートの低下や読み込みの長さ、終盤のレベル上げ作業、砂漠ばかりで単調に見える景色、といった不満も多く見られました。

各メディアのレビュー・評価

Metacriticに掲載されたレビューから、主なものを訳して要約しました(点数はMetacriticの表記です)。

Siliconera 100点

遊びと物語の両方に際立った部分があり、記憶に残る見事な作品だと評価しています。

Digitally Downloaded 100点

妥協しない作りを称賛しつつ、賢すぎる作りがかえって一部の人を遠ざけるかもしれない、と書いています。

NME 100点

暗い物語と膨大な数の悪魔を備えた、無駄のない硬派なRPGと評価しました。荒削りな部分はあっても、長所がそれを上回るとしています。

The Mako Reactor 95点

戦闘、音楽、デザインを高く評価し、ここ数年で最高のJRPGのひとつとしています。ただし、技術面ではつまずいているとも指摘しています。

Wccftech 95点

新しさと伝統のバランスがよく、シリーズでも指折りの作品だと評価しました。こちらも技術的な問題には触れています。

Vandal 94点

レベルデザイン、深い戦闘、やめられなくなる成長の流れを挙げ、アトラスの新たな傑作だとしています。

Metacriticのページに表示されていたのは103件中10件で、すべて94点以上でした。高得点のレビューでも、技術面の弱さに触れているものが複数あるのが特徴です。

ファミ通のクロスレビューは36点

週刊ファミ通1718号のクロスレビューでは、4人全員が9点の合計36点(40点満点)でした。プレスターンバトルに新要素の「マガツヒスキル」が加わり、戦術性と緊張感が増したこと、悪魔のデザインや変わり果てた東京の雰囲気が評価されています。カジュアルの難易度でもパーティやスキルの見直しが必要になる手応えを指摘したレビュアーもいました。気になる点としては、フィールドのカメラが見づらい場面、目的地の案内のわかりにくさ、レベル上げが必要になったときのオートバトルの使いにくさが挙がっています。

Steamのレビューについて

無印の『真・女神転生V』はSwitch専用で、Steam版は存在しません。PC(Steam)で遊べるのは、2024年に出た『真・女神転生V Vengeance』のほうです。Vengeanceの評価は別の記事で取り上げているので、ここでは無印版の評価に絞って見ていきます。

悪魔との交渉、戦闘、合体、成長、選択の5つの要素をゲーム画面で紹介した図
画像: megaten5.jp(アトラス『真・女神転生V』公式サイト)(公式)

真・女神転生Vはどんなゲームか

主人公は東京の高専に通う学生で、ある事件をきっかけに、砂に覆われたもうひとつの東京「ダアト」へ迷い込みます。そこで謎の存在と融合して「ナホビノ」となり、天使と悪魔が争う世界の行く末に関わっていきます。物語の分岐によって結末が変わるマルチエンディングで、シリーズおなじみの「どの道を選ぶか」という問いが軸になっています。

戦闘は、弱点を突いたりクリティカルを出したりすると行動回数が増える「プレスターンバトル」です。逆に、攻撃を無効にされたり反射されたりすると行動回数を大きく失います。敵側も同じ仕組みで動くため、弱点を突かれると一気に全滅することもあり、1回1回の戦闘に緊張感があるんですよね。

悪魔は会話で交渉して仲間にし、2体以上を合体させて新しい悪魔を作ります。合体のときに元の悪魔のスキルを受け継がせられるので、どの悪魔にどのスキルを残すかを考えるのが、育成の大きな楽しみです。フィールドは広く開けた作りで、高低差のある地形を探索しながら、隠れた悪魔や「ミマン」と呼ばれる小さな存在を探していきます。

Switchの性能を引き出す工夫

本作はUnreal Engine 4で作られています。2022年に行われた技術イベント「UNREAL FEST EXTREME 2022 SUMMER」では、リードプログラマーの小山田佳樹氏が開発事例を講演しました。GAME Watchのレポートによると、人間のキャラクターは約3万頂点、ボス級の悪魔は3万〜4万頂点と、Switchとしては多めの予算を割いていたそうです。人型、四足、不定形といった体型ごとの骨組みのテンプレートを用意して、変わった形の悪魔にも対応したという話もありました。

悪魔の造形が美しいという評価は、こうした作り込みの成果だと思います。その反面、広いフィールドで描くものが多いぶん、フレームレートや解像度の面では無理をしている印象がある、という指摘にもつながっています。

評価されている点

シリーズ屈指と言われるプレスターンバトル

最も評価が高いのが戦闘です。弱点を突けば有利になり、読み違えれば一瞬で崩れる緊張感は、シリーズのファンにとっても新鮮だったようです。ためたマガツヒで強力な効果を発動するマガツヒスキルは、ピンチを切り返す手段として戦闘に幅を持たせています。

集めて作る悪魔合体の中毒性

数多くの悪魔を仲間にし、合体とスキル継承で自分好みの悪魔を作る流れは、時間を忘れて没頭できる部分です。ユーザーレビューでも、悪魔の勧誘と合体を最高の要素に挙げる声が多く見られました。

悪魔のデザインと音楽

3Dで動く悪魔の迫力と、シリーズらしい重厚なBGMも評価されています。悪魔それぞれに会話の個性があり、交渉の掛け合いを楽しむ人もいます。

探索する楽しさのあるフィールド

ファミ通のレビュアーが、記憶に残るフィールドで歩き回るのが楽しいと評したように、隠れた道や宝箱を探す探索も好評です。

批判されている点

物語と登場人物の掘り下げ不足

最も多い不満が物語です。主人公の仲間や周りの人物の描写が少なく、展開もあっさりしていると感じた人が多いようです。重い世界観に期待していた人ほど、物語の薄さが目立ったと思います。

Switchでの動作

フィールドでのフレームレートの低下、読み込みの長さ、携帯モードでの解像度の低さを指摘する声が目立ちます。高得点をつけたメディアでも、技術面の弱さに触れているものがありました。

単調な景色とレベル上げの作業感

砂漠のダアトは雰囲気がある一方で、どのエリアも似た景色に見えるという声があります。終盤はボスに合わせたレベル上げが必要になりやすく、作業に感じたという感想もありました。

セーブの不便さ

セーブは決まった場所でしかできないため、強敵に負けてやり直す手間が大きいという不満も見られます。

遊ぶ前に知っておきたいこと

本作は、いちばん易しい難易度でも気を抜くと全滅する場面があります。ファミ通のレビュアーがカジュアルでもパーティやスキルの見直しが必要だと書いていたように、「難易度を下げれば物語だけ追える」というタイプのRPGではありません。これからプレイするなら、次の点を意識しておくと、序盤でつまずきにくくなると思います。

  • 新しい敵に出会ったら、まずは弱点を探る。弱点がわかれば、行動回数を増やして一気に押し切れる
  • ボスの前では、悪魔合体で相手の得意な属性に強い悪魔を用意し、弱点を突かれにくい編成にしておく
  • セーブできる場所を見つけたら、こまめに記録しておく。強敵に負けたときの巻き戻りを小さくできる

逆に言えば、こうした準備がうまくはまって強敵を倒せたときの達成感こそが、本作が高く評価されている理由です。難しさを「理不尽」ではなく「攻略しがいがある」と感じられるかどうかが、本作を楽しめるかの分かれ目になります。携帯モードで少しずつ進めるより、腰を据えて遊べる時間を取ったほうが、戦闘の面白さを味わいやすいと思います。

販売本数と、その後のVengeance

アトラスは2022年4月、本作の全世界での販売本数(パッケージ版とダウンロード版の合計)が100万本を突破したと発表しました。さらに2025年7月には、『真・女神転生V』シリーズ(無印とVengeanceの合計)の全世界累計が200万本を突破したことが報じられています。

2024年6月14日には、新しい物語「復讐の女神篇」や新しい悪魔を加えた『真・女神転生V Vengeance』が発売されました。どこでもセーブできるようになるなど、無印版の不満の多くに手が入っています。2026年11月8日時点で、無印版の公式サイトの価格表ではダウンロード版が「販売終了」と表示されていて、いま新しく買うならVengeanceが中心になります。

真・女神転生Vは今から買う価値があるか

無印版のパッケージ版は、希望小売価格が税込9,878円、初回限定版が16,280円でした。Amazon.co.jpのSwitch版パッケージの評価は、2026年11月8日時点で5点満点中4.2(2,446件)です。戦闘と合体の面白さは今でも十分に通用しますが、同じ価格帯で中身の多いVengeanceがあるので、これから遊ぶならVengeanceを選んだほうが満足しやすいと思います。手元に無印版がある人や、中古で安く手に入る人なら、無印版から入っても戦闘の面白さは変わりません。

無印版でも楽しめる人

  • すでにパッケージ版を持っていて、改めて遊び直したい人
  • 手ごたえのあるコマンドバトルを、とにかく遊び込みたい人
  • 物語よりも、悪魔集めと合体の試行錯誤を楽しみたい人

Vengeanceを選んだほうがよい人

  • 初めて真・女神転生Vを遊ぶ人
  • どこでもセーブなどの遊びやすさを重視する人
  • 無印版の物語に物足りなさを感じた人

真・女神転生Vは、砂の東京で悪魔と交渉し、合体を重ねて強くなるという、メガテンの醍醐味を現代の機種で味わえる作品です。物語の薄さを差し引いても、プレスターンバトルの緊張感を一度は体験してほしいと思います。