
牧場物語 オリーブタウンと希望の大地の評価・レビュー【口コミ・評判】
『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』は、2021年2月25日に Nintendo Switch で発売された「牧場物語」シリーズの完全新作です。祖父が残した森だらけの土地を一から切り開き、自分だけの牧場をつくっていく「開拓」が大きな柱になっています。
オリーブタウンと希望の大地の口コミ・評判を見ていくと、牧場づくりの自由度とやり込みの深さは高く評価される一方、発売直後の動作の重さや、住人との会話の薄さへの不満がはっきり出た作品です。発売後のアップデートで印象が変わった部分も多く、いつ遊んだかで評価がずれやすいんですよね。この記事では、Metacritic、Steam、Amazon の評価と開発者の発言をもとに、その中身を整理します。
※2026年11月8日時点の情報です。Switch 版の評価を中心に紹介します。
オリーブタウンと希望の大地のメタスコアとユーザー評価
Metacritic の Switch 版ページでは、メタスコアは71点で「Mixed or Average(賛否両論)」でした。批評家レビューは60件で、内訳は肯定的27件(45%)、賛否31件(52%)、否定的2件(3%)です。賛否の割合が半分を超えていて、メディアの中でも評価がはっきり割れたことが分かります。あとから出た PC 版と PS4 版はどちらも76点で、Switch 版より5点高くなっていました。
ユーザースコアは6.9点です。99件の評価のうち肯定的60件(61%)、賛否17件(17%)、否定的22件(22%)で、否定的な評価が2割を超えています。シリーズ作品としては厳しめの数字で、強く気に入った人と、強く不満を持った人に分かれた様子がうかがえます。
海外メディアのレビュー・評価
Metacritic に掲載されている Switch 版のレビューから、主なものを訳して要約しました(点数は Metacritic 上の表記です。海外版の発売は2021年3月)。
Player 2 91点
癒やし系のスローライフとしての雰囲気を高く評価しています。特に、町の住人たちの魅力が際立っていると書いています。
Video Chums 81点
集める、作る、スキルを育てるといった要素の多さを楽しめたとしています。技術面の問題には少し触れつつ、全体としては好意的です。
Screen Rant 80点
作物を育てる農業ゲームとしての満足感があり、森を探索する楽しさもあると評価しています。
But Why Tho? 70点
シリーズの新しい章として期待できる内容で、牧場の運営や生産の管理が好きな人に向いているとしています。一方で、操作にぎこちなさがあると指摘しました。
Cubed3 60点
シリーズ最高の作品になりえる素質を持ちながら、牧場でのフレームレート低下などの不具合が楽しさを損なっていると評価しています。
GameSkinny 30点
退屈で生き生きした感じがなく、キャラクターも型どおりで、遊びの繰り返しにも魅力がないと厳しく批判しています。

Steam版(PC)と国内の評価
PC 版は2021年9月に Steam で発売され、価格は5,980円です。英語表示のストアページで確認した集計では、レビュー1,362件のうち82%が好評で、総合評価は「非常に好評」でした。Switch 版より処理に余裕のある環境で遊べるためか、ユーザーの評価は Metacritic の Switch 版よりはっきり高めです。
国内では、Amazon.co.jp の Switch 版パッケージの商品ページで、5つ星のうち3.9(2,779件の評価)でした。2,700件を超える評価が集まっていることから、国内でも多くの人が手に取った作品だと分かります。実際、4Gamer は2021年11月の記事で、本作がマーベラスの同年度のミリオンセラー(世界累計出荷)に入っていると伝えています。
オリーブタウンと希望の大地はどんなゲームか
公式サイトによると、ゲーム開始時の牧場は、木に覆われたわずかなスペースと壊れた動物小屋、主人公のテントしかありません。木を切り、石を砕き、雑草を刈って土地を広げ、集めた資材で施設を直したり増やしたりしていきます。切り開いた土地は、動物小屋の位置や畑の広さ、道や柵の柄まで自由にレイアウトできます。
素材は「メーカー」という加工機で加工でき、作れるものの幅が広がっていきます。森には釣り場があり、開拓を進めると鉱山や火山にも行けるようになります。不思議な生き物「コロポン」と仲良くなると、作物や資材を分けてもらえることもあります。プレイ人数は1人、ジャンルは公式の表記で「ほのぼの生活ゲーム」です。
開発者が語った「シリーズの再構築」
電撃オンラインのシリーズ25周年インタビュー(2021年2月27日)で、マーベラスの中野氏は、本作では「牧場物語」を一から考え直して組み立て直すことを意識したと話しています。同じインタビューで武村氏は、昔からのファンを満足させるだけでなく、新しい人を取り込むことが長く続くシリーズの条件だと語り、開発を統括したスリーリングスの三輪氏は、人を傷つけない、平和でほのぼのとした雰囲気を特に大切にしたと述べていました。
ただ、発売後にはこの「ほのぼの」と食い違う反応も起きました。AUTOMATON の記事(2021年4月7日)によると、ロードの長さや処理落ち、メーカーの仕様などへの不満が多く寄せられ、プロデューサーの武村大氏が3月3日に謝罪文を出しています。シナリオでも、動物の扱いをめぐる一部の会話イベントが、シリーズの世界観に合わないと批判されました。マーベラスは Ver.1.0.4 でロード時間の短縮や不具合の修正を行い、新しいシナリオライターを迎えて会話テキストを直していく方針を示しました。
評価されている点
森を切り開いて自分だけの牧場をつくる楽しさ
いちばん多い好評の声は、牧場づくりの自由度です。海外のユーザーレビューには「100時間以上遊んでも全体の4割に届かなかった」「80時間たってもやることが尽きない」という書き込みがありました。畑と動物小屋の配置を考え、少しずつ理想の形に近づけていく過程そのものが楽しい、という人に強く支持されています。
のんびりした雰囲気と見た目
四季の景色の移り変わりや、やさしい色づかいのグラフィック、音楽がリラックスできるという声も多く見られます。Player 2 が雰囲気を高く評価したように、肩の力を抜いて過ごせる空気感は本作の大きな魅力です。
アップデートで遊びやすくなった
発売初期の不具合の多くは、その後の更新で直ったという声があります。追加コンテンツの「エキスパンション・パス」も配信されていて、今から遊ぶ人は、発売当時よりかなり整った状態で始められます。
公式サイトのお知らせ欄を見ると、エキスパンション・パスは2021年3月から8月にかけて第一弾から第六弾まで予告映像が公開され、9月には『天穂のサクナヒメ』とのコラボも行われています。発売後もしばらく遊びが足されていったことが分かり、長く付き合える作りになっています。

批判されている点
住人との会話が単調
海外のユーザーレビューで目立つのが、町の人の会話が変わらないという不満です。仲良くなってもあいさつ程度しか返ってこない、という声があり、人との交流を楽しみにしていた人ほどがっかりしたようです。お祭りが短いイベントシーンで終わってしまう、という指摘もありました。
資源がすぐ生えて、作業に追われやすい
木や草、石が次々に生えて牧場が散らかりやすく、片づけに時間を取られるという声があります。メーカーが一度に1つずつしか加工できず、何台も並べると牧場が狭くなる点も、不満としてよく挙がっていました。持ち物や倉庫の容量が小さいという意見もあります。
Switch版の動作の重さ
発売当初は、ロードの長さや処理落ちへの不満が目立ちました。ユーザーレビューには、長く遊んで牧場の物が増えると、動きが目に見えて重くなったという報告もあります。改善はされたものの、牧場を大きくするほど負荷が増える作りなので、Switch 版では今も気になる人がいるようです。
なぜ評価が割れたのか
評価が割れた大きな理由は、本作の重心が「人との暮らし」から「土地づくり」に移ったことだと思います。開拓やクラフトを楽しめる人にとっては、やることが尽きない充実した作品です。一方で、町の人との会話やイベントを楽しみにしていた人には、交流の薄さが目立ってしまいます。中野氏の言う「再構築」が、遊びの中心の変化として受け取られたわけです。
もうひとつは、発売直後の動作の問題です。発売時に遊んだ人の不満が Metacritic のユーザースコアに残る一方、アップデート後に遊んだ人が多い Steam 版は8割以上が好評でした。同じゲームでも、遊んだ時期と機種で印象が大きく違うことが、数字の差に表れているんですよね。
Switch版とPC・PS4版、どれを選ぶか
Metacritic では、PC 版と PS4 版のメタスコアがともに76点で、Switch 版の71点を上回っていました。後から出た版は、発売時に指摘された問題がある程度直った状態でレビューされたことが、点数の差につながったと考えられます。Steam 版の価格は5,980円で、Switch 版ダウンロード版より少し安く買えます。
とはいえ、テレビにつないだり携帯モードで寝転がって遊んだりできる手軽さは Switch 版ならではです。牧場を大きく育てるほど動作が重くなる点を気にするなら PC 版、場所を選ばずに少しずつ進めたいなら Switch 版、という選び方がよさそうです。
オリーブタウンと希望の大地は今から買うべきか
任天堂のソフト情報では、Switch 版ダウンロード版は6,578円(税込)です。追加コンテンツのエキスパンション・パスは単体で2,750円、本編とのセットは9,328円でした。まずは本編だけで始めて、牧場づくりにはまったら追加コンテンツを考える、という順番で十分だと思います。
個人的には、「どんな牧場にしようか」と考えながら手を動かすのが好きな人には、今でも十分に勧められる作品だと思います。反対に、住人との会話やイベントを楽しみに遊ぶ人は、同じシリーズでも交流を重視した作品から入るほうが満足しやすいはずです。
この作品が合いそうな人
- 土地を少しずつ広げて、自分好みのレイアウトの牧場を作り込みたい人
- 素材集めとクラフトを、何十時間でもコツコツ続けられる人
- 多少の重さより、やり込める量の多さを重視する人
- 釣りや採掘、動物の世話など、日によって違う作業を気ままに選びたい人
ほかの作品から始めたほうがよさそうな人
- 町の人との会話や恋愛イベントを、遊びの中心にしたい人
- 片づけや資源集めの作業が続くと疲れてしまう人
- Switch でいつも軽快に動くことを重視する人
- 決められた目標を順番にこなしていく、道筋のはっきりした遊びが好きな人
オリーブタウンと希望の大地は、森を切り開いた跡に少しずつ牧場の形が見えてくる、その手ごたえを味わう作品です。発売当初の不満の多くは過去のものになりつつあるので、開拓という遊びに心ひかれるなら、数字だけで判断せずに手に取ってみる価値はあると思います。