ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション のキービジュアル

ウィッチャー3 Switch版の評価・レビュー【口コミ・評判】

『ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション』は、ポーランドの CD PROJEKT RED が2015年に発売したオープンワールドRPGを Nintendo Switch に移植した作品で、2019年10月17日に発売されました。国内ではパッケージ版をスパイク・チュンソフトが、ダウンロード版を CD PROJEKT RED が販売しています。移植開発は Saber Interactive が CD PROJEKT RED と協力して担当しました。怪物狩りを生業とするウィッチャー、リヴィアのゲラルトとなり、養女のシリを探して戦乱の大陸を旅する物語です。

ウィッチャー3のSwitch版の評価をまとめると、「あの大作が手元で動く」という驚きと、物語やクエストの質の高さは絶賛され、画質とフレームレートの妥協は人を選ぶというものです。ユーザーレビューにも、そもそも Switch でこのゲームが動くこと自体に驚いた、という声があるんですよね。この記事では、Metacritic、Steam、移植担当者の発言、2026年に登場したリマスター版の情報から、口コミと評判を整理しました。

※2026年11月8日時点の情報です。物語の結末には触れていません。

ウィッチャー3 Switch版のメタスコアとユーザースコア

Metacritic の Switch 版(海外名『The Witcher 3: Wild Hunt - Complete Edition』)のメタスコアは85点で、「Generally Favorable(おおむね好評)」の区分でした。批評家レビューは65件で、内訳は肯定的59件(91%)、賛否6件(9%)、否定的0件です。据え置き機向けの作品を大きく削って移植したにもかかわらず、否定的な評価が1件もないのは、移植の出来がそれだけ認められた証拠だと思います。

ユーザースコアは8.9点で、3,592件のうち肯定的3,192件(89%)、賛否208件(6%)、否定的192件(5%)でした。件数が多いうえに肯定的な評価が9割近くを占めていて、購入者の満足度は非常に高いと言えます。

海外メディアのレビュー・評価

Metacritic に掲載された Switch 版のレビューから、主なものを訳して要約します(点数は Metacritic の表記です)。

VGC 100点

巨大なRPGを、規模も魅力も失わずに持ち運べる大きさへ縮めた「賢い移植」だと評価しています。

PLAY! Zine 95点

描画解像度やテクスチャの粗さ、動作の重さは、携帯機で遊べることを考えれば妥当な代償だとしています。本体に約29GBの空き容量が必要になるため、パッケージ版を勧めるという実用的な助言もありました。

NintendoWorldReport 95点

Switch 版には妥協があるものの、画面の明るさを上げれば本来のゲームデザインは十分に通用すると書いています。一方で、目的地までの道の探しにくさは相変わらずだと指摘していました。

Gameplanet 95点

妥協の選び方がよく考えられた、技術的な偉業だと評価しています。原作にあった癖や不具合は残っているものの、ほかの部分の素晴らしさに比べれば小さな問題だとしています。

Impulsegamer 94点

グラフィックには確かな犠牲があるが、偉大なゲームを携帯機で安定して遊べるなら、その犠牲を払う価値はあるという評価です。

Gaming Age 91点

Switch 版はいくつもの点で見事だとし、何十時間遊んでも繰り返しに感じない、変化に富んだ遊びがあると書いています。

Nintendojo 91点

ぼやけた映像や、ときどき反応の鈍くなる操作を指摘しつつも、それが遊びの楽しさを大きく損なうことはないとしています。

Nintendo Life 90点

ゲームそのものを傑作と呼び、Switch 版を見事な成果だと評価しています。動作は完璧ではないものの、体験の強さは変わらないという結論でした。

どのレビューも、画質の低下を認めたうえで「それでも遊ぶ価値がある」と結論づけているのが特徴です。点数の差は、妥協をどこまで気にするかの差と言ってよさそうです。

雪山を望む針葉樹の森を、ゲラルトが馬に乗って進む場面
画像: img-eshop.cdn.nintendo.net(任天堂 ニンテンドーeショップ/マイニンテンドーストアの商品画像)(公式)

Steam版(PC)は「圧倒的に好評」

PC 版は2015年5月18日に Steam で発売されていて、2026年11月8日時点では『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』として6,490円で販売されています。英語のレビューは「圧倒的に好評」で、249,161件中96%が好評でした。日本語のレビューは「非常に好評」で、1,697件中83%が好評です。発売から10年以上たっても、どの機種でも高い評価が続いている作品です。なお、GAME Watch によると、Steam を含む PC 版や PS5、Xbox Series X|S 版の持ち主は、後述のリマスター版へ無料でアップグレードできます。

移植担当者が語ったSwitch版の舞台裏

AUTOMATON が2019年12月7日に紹介した記事によると、移植を担当した Saber Interactive の CEO、Matthew Karch さんは海外メディア VentureBeat のインタビューで、最初に移植した段階では10fps しか出ていなかったと明かしています。メモリは Switch の4GB を約50%上回り、データ量も最大容量のゲームカード(32GB)を約20GB 超えていたそうです。

最初は動的な影や環境光の処理を切り、NPC を3割減らして動かそうとしたものの、ゲームらしい雰囲気が失われたため、そのほとんどを元に戻したといいます。代わりに、アニメーションや AI、布の揺れの処理を調整し、屋外の見た目の約半分を占める植物の描き方を作り直すことで、元の見た目に近づけました。Digital Foundry の検証では、解像度は TV モードで最大720p、携帯モードで最大540p、フレームレートは最大30fps で、場面によっては20fps 前後まで下がるとされています。

評価されている点

選択に重みのある物語とサイドクエスト

ユーザーレビューで最も多い賛辞は、物語とクエストの質です。とくにサイドクエストは「本編より面白い」と言われるほどで、ひとつひとつに独自の物語と、単純な善悪で割り切れない決断が用意されています。自分の選択が後になって思わぬ結果を生むので、寄り道のたびに引き込まれていくんですよね。忘れ去られた遺跡や洞窟、難破船を探索し、あくどい将軍や狡猾な魔女、腐敗した王族と取引しながら仕事を請け負っていく旅は、怪物退治の請負人という主人公の立場とぴったり重なっています。

2つの拡張パックまで入った大ボリューム

コンプリートエディションには、100時間を超える本編に加え、50時間以上の追加シナリオを収めた拡張パック「無情なる心」と「血塗られた美酒」が入っています。無料配信されたダウンロードコンテンツや、Netflix のドラマ版をモチーフにした武器や衣装も収録されていて、追加で買うものはありません。ユーザーからは、とくに拡張パックの物語を高く評価する声が目立ちました。

グウェントと世界の作り込み

作中のカードゲーム「グウェント」は、ゲーム内のミニゲームとして屈指の出来だと言われています。村や都市の住人の暮らし、書物で語られる伝承など、世界の細部まで作り込まれている点も、繰り返し評価されている部分です。

怪物が飛び交う海を、帆船で渡っていく場面
画像: img-eshop.cdn.nintendo.net(任天堂 ニンテンドーeショップ/マイニンテンドーストアの商品画像)(公式)

批判されている点

画質の低さとフレームレートの不安定さ

Switch 版ならではの不満として、ぼやけた画面、場面によるフレームレートの低下、長いロードがユーザーレビューで挙がっています。クラッシュやオートセーブの不具合を報告する声もありました。大画面のテレビで遊ぶほど粗さが目立つので、携帯モード中心で遊ぶ人のほうが満足しやすい印象です。

戦闘と操作のぎこちなさ

戦闘が単調、または操作が硬いという意見も少なくありません。インベントリの扱いにくさや、序盤のクエストのわかりにくさを挙げる人もいました。これは Switch 版に限らず、原作から言われてきた弱点です。ボスに倒されるたびに長い読み込みを待つことになり、それで遊ぶ気が薄れたという声や、シリを操作する場面のバランスが悪いという声、馬に乗っているときの挙動が不安定だという声もありました。逆に、育ちきった終盤は高い難易度でも簡単すぎるという意見もあり、手応えの感じ方は人によってかなり違うようです。

テンポがゆっくりで長い

ボリュームが大きい分、話の進みが遅い、引き延ばされていると感じる人もいます。メインストーリーよりサイドクエストのほうが面白いという声は、裏を返せば本筋の進みが遅く感じられるということでもあります。

2026年にSwitch 2版リマスターが登場

2026年9月29日には、CD PROJEKT RED から『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』が PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、PC 向けに発売されました。GAME Watch によると、Switch 2 版の価格は7,490円で、ビジュアル、戦闘、スキル成長の仕組みを現代向けに作り直し、2つの拡張パックも収録しています。Switch 版の本作またはコンプリートエディションを持っている人は、100円で Switch 2 版にアップグレードできます。2026年10月には Switch 2 版のパッチ5.01の配信も決まっていました。

つまり、Switch 2 を持っている人や買う予定のある人にとっては、Switch 版を買えば、あとから100円でより高画質な版に移れるということです。Switch 版の画質面の弱点を、新しいハードで補える道ができたのは大きな変化だと思います。

ウィッチャー3 Switch版の評価が割れない理由

本作は、画質の妥協を指摘されながらも、メディアとユーザーの評価がほとんど割れていません。その理由は、物語、クエスト、世界の作り込みという、ウィッチャー3の本当の強みが、解像度を落としても損なわれていないからだと思います。移植チームが削った要素を元に戻してまで雰囲気を守ろうとしたことが、そのまま評価につながっています。

ウィッチャー3 Switch版は買うべきか

発売時の希望小売価格は、パッケージ版、ダウンロード版ともに6,480円+税(消費税10%で計算すると7,128円)でした。ニンテンドーeショップのダウンロード版は、2026年11月8日時点で7,490円です。CERO は Z(18才以上のみ対象)、プレイ人数は1人で、日本語の音声と字幕に対応しています。

Switch版で旅に出てほしい人

  • 大作RPGを、寝る前や移動中に少しずつ進めたい人
  • 物語や登場人物との会話、選択の重みを重視する人
  • いずれ Switch 2 に移り、100円のアップグレードで遊び続けたい人

ほかの版を選んだほうがよさそうな人

  • 大画面のテレビで、美しい映像を楽しむことを最優先する人
  • フレームレートの低下やロードの長さが気になる人
  • すでに Switch 2 を持っていて、最初から高画質版で遊びたい人

ウィッチャー3のSwitch版は、メタスコア85点、ユーザースコア8.9点という数字のとおり、移植作品として異例の高評価を受けた1本です。画質の粗さを受け入れられるなら、100時間を超える冒険を手のひらで味わえる体験は、今でも十分に特別なものだと思います。