ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD のキービジュアル

ゼルダの伝説 スカイウォードソード HDの評価・レビュー【口コミ・評判】操作の賛否と物語の魅力

『ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD』は、2021年7月16日に任天堂から発売された Nintendo Switch 用のアクションアドベンチャーです。2011年に Wii で出た『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』を Switch 向けにリメイクした作品で、シリーズの時系列で最も古い時代の物語が描かれます。口コミや評判では、「物語とダンジョンは素晴らしいのに、操作で好みが分かれる」という声がとても多いんですよね。

結論から言うと、ゼルダの“はじまり”を知りたい人や、作り込まれたダンジョンを順番に攻略したい人には満足度の高い1本です。ただ、剣の向きを自分で操る独特の操作は、Joy-Con でもボタンでも慣れが必要で、ここで合わずにやめてしまった人もいます。この記事では、Metacritic の数字、海外レビュー、価格.com の口コミから、評判を項目ごとに整理しました。

※2026年11月2日時点の情報です。Switch 専用ソフトで PC 版は発売されていないため、Steam のレビューは存在しません。

スカイウォードソード HDのメタスコアとユーザー評価

Metacritic の Nintendo Switch 版ページでは、メタスコアは81点で、批評家レビューは106件です。内訳は肯定的89件(84%)、賛否16件(15%)、否定的1件(1%)でした。ページの「全機種」欄には111件という表示もありますが、本記事では Switch 版の106件を使っています。

ユーザースコアは7.6点(1,140件)で、肯定的804件(71%)、賛否191件(17%)、否定的145件(13%)という内訳です。評価は高めですが、否定的な評価が1割を超えている点は、ゼルダシリーズの中では割れているほうだと言えます。その理由のほとんどは、後で触れる操作の問題に集まっています。

海外メディアのレビュー・評価

Metacritic に掲載されているレビューから、満点から40点まで7つを翻訳・要約しました。

EGM 100点

グラフィックと動作の向上、新しいボタン操作を評価し、3Dゼルダの中でも最高の部類に入る作品だとしています。

Nintenderos 90点

物語とステージの作りは一級品で、Wii 版を遊んでいない人にはほぼ必須の作品だと推しています。

NintendoWorldReport 85点

居心地がよく引き込まれるリマスターで、手直しも役に立っていると評価しています。『時のオカリナ』から続いた3Dゼルダの作り方を締めくくる作品、という位置づけも印象的です。

Shindig 80点

アートスタイルとダンジョンは素晴らしいとしつつ、いくつかの作りは時代に合わなくなっている、と書いています。

My Nintendo News 80点

見た目は一新され、キャラクターとダンジョンも強いものの、快適さの改善だけではシリーズの頂点には届かない、という評価です。

CGMagazine 75点

単独で見れば良い冒険だが、ゼルダシリーズの中では弱いほうの作品だと位置づけています。

Het Nieuwsblad 40点

モーション操作は相変わらず良くないとし、新作ゼルダを待つ気持ちを満たすリマスターにはなっていない、と厳しく評価しています。

高い点数のレビューは物語・ダンジョン・HD化の完成度を、低い点数のレビューは操作と古さを重視しています。作品の中身そのものより、「2011年の作りを今どう受け止めるか」で点数が動いている印象です。

評価されている点

家や風車が並び、空に小島が浮かぶ天空の街スカイロフトの風景
画像: www.nintendo.com(公式)

ゼルダの“はじまり”を描く物語

公式サイトによると、本作はシリーズの時系列で最も古い時代を描いた作品で、退魔の剣「マスターソード」の誕生や、「ゼルダ」という女性が伝説として語り継がれていく理由が明かされます。舞台は空に浮かぶ島「スカイロフト」で、騎士学校に通うリンクが、竜巻に巻き込まれて雲の下へ落ちた幼なじみのゼルダを探しに行きます。

リンクとゼルダの関係が、ほかの作品よりも身近な幼なじみとして描かれていることもあって、物語に感動したという声が多いんですよね。価格.com では「初めてのゼルダで100時間以上かけてクリアし、物語に感動できた」という感想もありました。剣の精霊ファイや、魔族長を名乗るギラヒムといった本作ならではのキャラクターも、印象に残る存在として挙げられています。

作り込まれた大地とダンジョン

雲の下の大地で最初に訪れる、大きな木々が生い茂るフィローネの森
画像: www.nintendo.com(公式)

雲の下には、木々が生い茂る森、溶岩が流れる火山、流砂の多い砂漠などが広がります。本作の特徴は、ダンジョンにたどり着くまでの道のりも、仕掛けの多い大きなパズルのように作られていることです。ツタの壁を登ったり、綱を渡ったりするアスレチックのような地形や、「時空石」を使って過去と現代を切り替えながら進む場所など、地域ごとに遊びが変わります。

手に入るアイテムも個性的で、遠隔操作で飛ばせるリモコン武器や、強い風を吹き出すツボ、鎖を打ち出して離れた場所へ移るアイテムなどを使い分けて謎を解きます。各地で集めた素材で盾や弓を強化できる点も、探索の動機になっています。

Switch 版での遊びやすさの改善

海外ニュースサイト VGC がまとめた改良点によると、HD版はフレームレートが60fpsになり、会話の文字送りの早送り、イベントシーンのスキップ、オートセーブ(手動セーブも併用可)が加わりました。拾ったアイテムの説明は初回だけ表示されるようになり、序盤のチュートリアルも控えめになっています。

相棒のファイについても、VGC によると、イベントや必要な場面で現れるほか、自分から呼び出して助言を受ける形に整理されています。公式サイトでも、困ったときにファイを呼び出せば「今、何をするべきか」を教えてくれると案内されています。なお、Wii 版にあった「ゴシップストーン」のヒント機能は、本作にはありません。

剣を振る感覚と没入感

Joy-Con を両手に持つと、左手が盾、右手が剣と連動し、振った方向にリンクが剣を振ります。敵も攻撃に合わせて防御してくるため、どの向きに斬れば当たるかを読む戦いになります。この操作がはまった人からは、「リンクとの一体感が強い」「視覚ではなく体感の没入感がある」という感想が出ていて、ほかのゼルダには無い魅力として評価されています。

批判されている点

剣の操作に慣れが必要

最も多い不満は操作です。価格.com の評価項目では、操作性が2.92点と、ほかの項目より明らかに低い数字でした。Joy-Con の体感操作では「ジャイロのずれをたびたびボタンで直す必要がある」、ボタン操作では「攻撃も視点移動も右スティックなので慣れるのに苦労する」という声が見られます。

公式サイトによると、ボタン操作では右スティックをはじいた方向にリンクが剣を振ります。Switch の携帯モードや Switch Lite でも遊べるようになった一方で、斜め斬りやとどめの攻撃が難しいと感じる人は少なくありません。「操作が合わず何度もやめようと思った」という厳しい声もありました。

一本道の進行と寄り道の少なさ

本作は物語に沿って順番に地域を攻略していく作りです。価格.com では「一本道なので順番に悩まない」と良い点に挙げる人がいる一方、『ブレス オブ ザ ワイルド』のような自由さを期待した人からは窮屈に感じられています。同じ地域を何度も訪れる場面もあり、「ダンジョンへ行くためにダンジョンをこなす作り」とうんざりした声も見られました。

グラフィックの古さと文字の小ささ

HD化で表面はきれいになったものの、もとは2011年の作品です。「最近のゼルダの後に遊ぶと見劣りする」という感想は少なくありません。また、Switch 本体の画面で遊ぶと文字が小さくて読みにくい、という声もあり、携帯モード中心で遊ぶ人は気になるかもしれません。

移動を便利にする機能が amiibo 専用

同時発売の amiibo「ゼルダ&ロフトバード」を使うと、どこにいても大地と空を行き来できます。便利な機能ですが、要望の多かった機能が別売りの amiibo 専用になった点は、VGC の記事でも指摘されています。無くてもクリアには問題ありませんが、行き来の手間を減らしたい人は知っておくとよい点です。

日本のユーザーレビューの傾向

価格.com のユーザーレビューは、満足度が5点満点中3.74点(集計対象15件、総投稿数15件)でした。星5が27%、星4が33%、星3が20%、星2が13%、星1が7%と、評価が広く散らばっています。

評価項目は、サウンド3.92点、グラフィック3.84点、熱中度3.72点、ゲームバランス3.41点、継続性3.29点、操作性2.92点の順でした。見出しを見ると、「操作性に若干の難はあるもののシリーズファンなら遊ぶべき作品」「シリーズの原点」「初ゼルダでしたが感動しました」という好意的なものと、「操作性が最悪」「操作が面倒で複雑すぎる」という否定的なものに、きれいに分かれています。操作に慣れた人ほど物語とダンジョンを楽しめている、というのが全体の流れです。

評価が分かれる理由

剣の向きを意識する戦いを楽しめるか

本作の戦闘は、ボタンを押せば剣を振れるほかのゼルダと違い、「どの方向から斬るか」を常に考える作りです。この仕組みを面白いと感じるか、面倒と感じるかで、作品全体の印象が大きく変わります。操作を苦にしない人にとっては、敵の構えを見て斬る方向を変える戦いが最大の魅力になるんですよね。

『ブレス オブ ザ ワイルド』の前か後か

Switch で初めてゼルダに触れた人の多くは、自由に歩き回れる『ブレス オブ ザ ワイルド』を先に遊んでいます。その後に本作を遊ぶと、一本道の進行や区切られたマップが古く感じられやすく、価格.com にも「ブレワイ、ティアキンの後でプレイした」というレビューがありました。逆に、従来型の3Dゼルダが好きな人には、ダンジョン中心の作りがむしろ懐かしく、うれしい要素になります。

空の世界と寄り道の楽しみ

青く光るキノコや植物に囲まれた、石造りのダンジョンの内部
画像: www.nintendo.com(公式)

拠点のスカイロフトでは、守護鳥ロフトバードに乗って大空を飛び回れます。昼と夜で街の様子が変わり、住民の困りごとを手伝ったり、バーで働いたりしながら情報を集められます。竹を剣で斬るミニゲームや、ルーレットの床をめがけて飛び降りる遊びもあり、冒険の合間の息抜きになります。地上の謎解きに疲れたら、空の小島を巡ってみると気分が変わるはずです。

スカイウォードソード HDは買うべきか

希望小売価格は6,578円(税込)で、パッケージ版とダウンロード版が同じ価格です。Wii を持っていなかった人にとっては、シリーズの起点となる物語を手軽に遊べる唯一の手段と言ってよく、ボリュームも十分にあります。

遊んでほしいのはこんな人

  • ゼルダシリーズの成り立ちや、マスターソード誕生の物語を知りたい人
  • 仕掛けの多いダンジョンを、順番にじっくり解いていくのが好きな人
  • Joy-Con を振る体感操作に抵抗が無く、むしろ楽しめそうな人

ほかのゼルダから始めたほうがいい人

  • 広い世界を好きな順番で探索する遊び方を期待している人
  • 独特な操作に時間をかけて慣れるのが苦手な人
  • 携帯モード中心で、小さな画面で長時間遊ぶ予定の人

始める前に、Joy-Con の体感操作とボタン操作の両方を少し試してみてください。どちらが合うかは人によって本当に違い、価格.com でも「Pro コントローラーで遊んだ」「子どもはすぐ慣れてブンブン振っている」と感想が分かれていました。自分に合う操作が見つかれば、空と大地を行き来しながら、リンクとゼルダの最初の物語を最後まで見届けられると思います。